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(イ)生産物
(1)概要
 JAにおける平成13年の農林畜産品の販売実績をみると、総額は3億5,271.3万円(未精算米を含む)。内訳は、穀類3,334万円(0.9%)、野菜4,503万円、果樹193万円(0.5%)、花卉3,310万円(9.4%)、特用林産8,382万円(23.8%)、畜産1億8,547万円(52.6%)となっている。
 作目別でみると、子牛1億8,461万円、乾椎茸6,663万円、ホウレンソウ2,716万円、トルコキキョウ2,573万円が高い販売額を示す。
 本村の伝統的農林畜産物である、畜産及び特用林産物(椎茸)が農林畜産販売額の75%以上を占め、依然として村を代表する産品となっている。しかし、雑穀類(ひえ、あわ、そば)、茶(山茶)などのその他の伝統的農産物は、伝統的農法の衰退や採算性確保の困難さなどから、現在では市場出荷できる収穫量を確保できていない。これらの伝統的農産物にかわり、現在では、ホウレンソウや花卉(トルコキキョウ)といった、所得率の高い新たな導入作物が生産されている。
 一方、椎葉村物産センター「平家本陣」における農産物の販売状況をみると、平成13年度の農家などからの総仕入額(=農家等の収入額)は468万1,514円となっており、JAへの出荷販売額の1.3%程度の規模となっている。
 
図表6−6 JAを通した農産物の販売状況(平成12年)
(拡大画面:203KB)
資料:JA日向のデータを基に作成
 
 平家本陣を通じた地域産品の購入者は、観光客、ドライバーなどの来村者、通信販売などを利用した村外購入者となっている。取扱農産物の特色としては、少量多品種な農産品が多く、JAへはほとんど出荷されていない雑穀類などが多く含まれている。現在、最も多く販売されたものは、そばもみ(仕入量2,675キロ、仕入金額147万1,250円)で、2位以下の椎茸(同298キロ、67万4,260円)、花卉(926本、39万3,664円)を大きく上回っている。
 林業については、スギ、ヒノキを中心とした人工造林が行われており、現在はスギ98%、ヒノキ2%の比率となっている。
 このうち、木材出荷については、スギを主体とした国産材の価格大暴落により、立木価格がゼロとなるなど、林業・木材産業はこれまでに経験したことのない非常に厳しい状況に直面している。
 
図表6−7 村物産センターにおける農産物の仕入状況(平成13年度)
(拡大画面:35KB)
資料:椎葉村観光協会







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