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2 活性化のための基本コンセプト
 地場資源を活用した観光・特産品開発の今後のあり方として、前述した「椎葉らしさ」を本村の活性化に活かすための基本コンセプトを以下に示す。
 
(1)観光と特産品を柱に
 「椎葉らしさ」を有した地場資源、例えば、本村の恵まれたものと環境をいかしながら、観光と物産を柱とした活性化を推進する。観光と物産は相互性が深いことから、両者を関連づけながら、相乗的な効果をうむような展開プログラムを具体化する。また、観光と物産の接点となる拠点づくりを進める。
 
(2)人を軸に
 過疎地域におけるコミュニティの維持や、地域活性化に向けた基本的な判断要素は、そこに暮らす人、そこを訪れる人をいかに増やすという点にある。
 また、活性化の努力はそこに住む人々の自前の“がんばり”が重要であり、住民3,800人力の「権葉力」を最大限に発揮することが基本となる。
 そうした自らの“がんばり”が、結果として地域生活の質的な向上による地域全体の活性化に結びついていくことが期待される。
 さらに、本村活性化の展開方向として、地域内と地域外との人々の密度の高い交流、若者、高齢者や女性といった潜在化した人材の活用による新しい内発力の発揮などが必要であり、そこでも人を軸にした展開が重要と考えられる。観光や物産を柱とした活性化に向けても、そこにかかわる村民の、一人ひとりの顔がみえるような仕組や活動、サービスや情報提供がなされていく必要がある。
 併せて、村外には“椎葉ファン”を組織化し、参加・協力支援体制をつくっていく。
 
(3)事づくりと情報発信を戦略に
 既存の祭りやイベントを活かし、さらなるイベントや祭りやムーブメントなどの「事」づくりによって、来村や物産購入の動機づけを図る。また、人のネットワーク化とあわせ、事前情報や現地情報の提供を戦略的に進めていく。
 
図表4−4 コンセプトの展開イメージ
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図表4−5 椎葉らしさ〜基本コンセプトの流れ
(拡大画面:146KB)







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