日本語教育基金(NFFJLE)
日本財団が実施している日本語教育基金(NFFJLE)事業の運営を奨学事業部が1998年3月より担当しています。同基金は、日本財団が1994年に開始した基金プログラムで、これまで6ヵ国8大学(下記リスト参照)に基金が寄贈され、その運用益を使って対象国における日本語教師の養成や教材開発を支援する事業を展開しています。
Australia
Macquarie University
Monash University
The University of Queensland* and Griffith University
Egypt
Cairo University
Indonesia
Indonesian University of Education,* Surabaya State University, and Manado State University
New Zealand
Massey University
Turkey
Canakkale Onsekiz Mart University
Rumania
University of Bucharest
*基金運営担当校
地方行政官育成奨学金
地方公共団体の職員を対象とする海外留学のための奨学金プログラムを1998年から2003年までの6年間の予定で実施しています。この事業は、国際性豊かな地方行政官の育成を目的として、民間非営利の立場から地方行政の国際化推進を支援するもので、海外の高等教育機関において修士号を取得することをめざす地方公務員に、1年ないし2年間の奨学金を支給しています。
運輸・海事行政官育成奨学金
グローバルな視点から運輸・海事行政をリードする行政官を育成し、運輸・海事行政の国際化推進を支援することをめざすもので、2002年から2007年までの6年間の予定で実施しています。運輸・海事に携わる行政官が海外の高等教育機関で修士号を取得する際に必要な経費(学費、滞在費、旅費等)を給付する事業です。
教員の海外派遣事業
1998年度より日本の4年制大学教員を対象とした「教員の海外派遣プログラム」を実施しています。この事業は、日本における高等教育の国際化推進を支援するもので、日本の大学教員が、1学期から1年にわたって海外の高等教育機関の正規課程において日本語以外の言語で講義をする際に必要な経費(旅費・滞在費等)を給付するプログラムです。受給者は、派遣先国の高等教育事情と教育に対する学生の期待やニーズ等を把握し、帰国後これを所属大学に反映させ、日本の高等教育の国際化推進に寄与することが期待されています。日本語学および日本語教授法を除く人文社会科学分野が対象となります。
情報交流活動
既存の価値観にとらわれることなく常に時代を先取りした先見的な視野を持ち、先駆的なアイデア・情報を創造・発信することをめざします。「海に生きるアジア」「世界都市東京」「国をつくる、国を超える」「大衆文化・娯楽産業」を当面のテーマに、多種多様な人に意見交換と発表の場を提供し、そこから得られた情報や叡智を広く発信しています。
この他、「虎ノ門DOJO(道場)」では、毎週日本にとって重要だと思われるテーマのもと、各界から専門家や研究者を講師として招き、参加者とともに様々な角度からお互いの考えをぶつけ合い切磋琢磨する場を提供しています。
国をつくる、国を超える
冷戦時代を脱し新世紀に入ったいま、国際秩序や力関係が変化する中、「国をつくる」ことに苦心惨憺する国がある一方で、欧州連合(EU)のように国民国家という従来の「国」を前提としたうえで伝統的に維持してきたコミュニティーを守り連合国家をつくる「国を超える」動きがあります。宗教、民族、環境等、従来の国家という枠組みでは捉えきれない問題を抱えた国際社会への理解を深め、その調和をめざします。
―異文化理解教室
世界の文化・思想を支えている価値観の一つとして「宗教」をとりあげ、日本独自の価値観を歴史的に考察し、日本人とは異なる世界を多元的に理解するテレビ番組を制作・放映します。
―地域文化シンポジウム
日本の文明、またそれを支える精神の歴史的背景、特に地方の歴史や文化を通して地域文化を再度評価し、日本の新しい国のあり方を示すことを目的としたシンポジウムを開催します。
―新規範発見塾
既成概念にとらわれない思考・発想により社会に根ざす諸問題の解決の道を探る場として「新規範発見塾」を開講しています。そこから得られた新たな規範が、日本の社会復興を果たすための新たな礎となることをめざしています。
大衆文化・娯楽産業
日本の大衆文化、とりわけマンガ、アニメーションには世界を惹きつける創造性や独自性があります。文字では表現できない感性、情熱、心や魂といった人間力を育てるマンガ、アニメーションの持つ力等について考察します。
・マンガフォーラム「知識教育とイメージ教育の両立」の開催
・早稲田大学におけるマンガ寄付講座の開設
・「新世紀東京国際アニメフェア21」に企画・出展
海に生きるアジア
島国としての日本および日本人の進むべき道を考え、真の独立心とは何かを考察し、日本の進むべき道を探るドキュメンタリー・テレビ番組「海と日本」を制作・放映しています。
アジアにおける数千年の時の流れを縦糸に、海にまつわる文化・経済・民族研究を横糸にし、多様な視点から海と日本の関わりを歴史的かつ多元的に問い直します。
第1回 |
「鎖国前夜の海物語・もし鎖国がなかったら?」 |
第2回 |
「発掘ドキュメンタリー・巨大船沈没す」 |
第3回 |
「海賊・村上一族盛衰記」 |
第4回 |
「北前船奔る・日本海自由経済圏を創った男たち」 |
第5回 |
「琉球の時代・大交易立国の輝き」 |
第6回 |
「マラッカ海峡・世界が出会う海の交差点」 |
第7回 |
「波涛の先を見た男 〜 海の民・ジョン万次郎の旅」 |
第8回 |
「海駆ける千石舟 〜 現代の商品経済は江戸の海で始まった」 |
第9回 |
「黒潮紀行 〜 POWER OF TAIWAN」 |
第10回 |
「完全密着! 海上保安庁24時」 |
第11回 |
「消える九十九里浜 〜 死に瀕する日本の渚」 |
第12回 |
「日本をひとつに 〜 流通革命を起こした河村瑞賢」 |
第13回 |
「国境の島・対馬 〜 海峡の攻防二千年史」 |
第14回 |
「護衛艦インド洋派遣・海上自衛隊24時」 |
第15回 |
「ドキュメント・東シナ海不審船事件」 |
世界都市東京
東京を、斬新なアイデアや情報を創造・発信し世界に貢献できる「世界都市」とするにはどうあるべきか、考察し提示します。
虎ノ門DOJO(道場)
広く内外の社会、経済、政治、教育、さらには当財団の主要テーマである運輸、海事あるいは環境などの諸問題についてともに深く学び合います。あるいは世に埋もれている人材を発掘するとともに、先駆的なアイデアや最先端の情報発信を行います。また、そこへ行けば時代を先取りする斬新な発想に触れ、おもしろい魅力ある人物に出会える場として、さらには登壇者と参加者が様々な角度からお互いの考えをぶつけ合い切磋琢磨する場を作り上げます。
年間の共通テーマに「日本を考える」、サブテーマに「国をつくる、国を超える」等を掲げ、時宜を得た講師を招き毎週火曜日に開催します。
シリーズ編
・国をつくる、国を超える
・リーダーを考える
・アジア太平洋南北連携シリーズ
・改革シリーズI―大学編
・改革シリーズII―マスコミ編
・社会起業家シリーズ
番外編
・不審船事件の検証と日本の課題
・日ロ関係−停滞から発展へ
・有事法制のあり方−武力攻撃事態法案を考える
・どうなる、どうする外務省改革
・どう見る、北朝鮮
・わが国の難民対応政策のあり方
理事会および評議委員会(50音順)
会長
日下 公人
常務理事
亀澤 直道(総務担当) |
益子エレン栄子(奨学事業担当) |
吹浦 忠正(研究推進担当) |
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理事
井山 嗣夫 日本自動車ターミナル(株)代表取締役社長
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中地 洌 全国モーターボート競走施行者協議会理事長 |
梶原 拓 岐阜県知事
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樋口 廣太郎 アサヒビール(株)名誉会長 |
佐川 八重子 (株)桜ゴルフ代表取締役社長
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グレン・S・フクシマ 日本ケイデンス・デザイン・システムズ社代表取締役社長 |
關 昭太郎 早稲田大学副総長・常任理事
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横田 洋三 中央大学法学部教授 |
千本 倖生 イー・アクセス(株)代表取締役社長 |
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監事
宮地 真澄 (社)全国モーターボート競走会連合会理事長 |
村山 徳五郎 公認会計士/東北公益文科大学教授 |
評議員
青木 保 政策研究大学院大学教授
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白石 隆 京都大学東南アジア研究センター教授 |
伊東 俊太郎 東京大学名誉教授/麗澤大学外国語学部教授
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駿河 学 落語家 |
大宅 映子 ジャーナリスト/日本インフォメーションシステムズ代表取締役
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野田 一夫 宮城大学名誉学長/多摩大学名誉学長 |
岡本 行夫 (株)岡本アソシエイツ代表取締役
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橋爪 大三郎 東京工業大学大学院社会理工学研究科教授 |
小石原 昭 企画集団・知性コミュニケーションズ代表
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濱田 隆士 放送大学教授/東京大学名誉教授/(財)日本科学協会理事長 |
榊原 節子 アルベロサクロ(株)代表取締役 |
山本 正 (財)日本国際交流センター理事長 |
顧問
笹川 陽平
日本財団理事長
2002年11月1日現在
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