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はじめに
ハンセン病は治療を受ければ確実に治る病気です。
 
 しかし、根強く残る偏見や差別によって引き起こされる社会的な問題としてのハンセン病には、大きな課題が残されています。現在、ハンセン病を体験した人が、尊厳と自信を取り戻し、過去の病気を意識せず、尊厳をもって暮らすことができる社会を目指して世界各地で積極的な活動が進められています。
 本編ではハンセン病の社会的な問題への取り組みを、経済的生活の自立・向上を目指す活動(働く機会)、患者やその子弟の将来を拓くための活動(学ぶ機会)、患者や回復者が自らの声を広く社会にとどける活動(伝える機会)の三つの視点から紹介します。
 別冊「こころの声」では、病気やそのために変わった人生についてハンセン病を実際に体験した人々自身が語ります。
 本書がハンセン病について考える様々な機会に広く活用されることを願っています。
 







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