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c)目的地選別モデルの推定結果
 目的地選別モデルの推定結果を以下に示す。
 
表 6−6−4 目的地選別モデルの推定結果
変数の種類 説明変数 通勤 通学 自由 業務
目的地の効用  δ1  基準変数 ln(従業人口)
1.099(6.73)
ln(従学人口)
0.734(4.91)
ln(昼間人口)
1.019(3.33)
ln(従業人口)
1.067(8.56)
  δ2 ln(就業人口比)※ -0.127(4.37)
δ3 ln(非就業人口比)※ 0.120(6.97)
δ4 ln(2次産業従業人口比)※ 0.540(5.78) 0.164(2.11)
δ5 ln(3次産業従業人口比)※ 1.088(7.18) 0.308(3.24) 0.387(3.06)
δ6 ln(就学人口比)※ -0.094(13.85)
δ7 小売業集中ダミー 0.271(7.01) 0.571(3.18)
δ8 神戸以西内々ダミー 2.405(4.89) 0.169(7.34) 0.103(3.64) 1.622(4.33)
δ9 京滋内々ダミー 2.031(11.59) 0.200(9.42) 0.102(3.53) 0.950(5.37)
δ10 大阪市着ダミー 1.153(7.69) 0.096(3.08) 0.460(2.72)
δ11 交通手段の効用値 0.790(6.75) 0.819(4.82) 0.824(9.12) 0.839(3.27)
出発地の閾値 δ12 ln(常住人口) -1.135(22.05) -0.781(11.49)
δ13 ln(昼間人口) -0.392(8.38) -0.594(10.43)
δ14 定数項 18.035(9.23) 19.919(11.21) 14.333(7.93) 17.963(8.89)
サンプル数     31,684 31,684 31,684 31,684
的中率     84.5% 86.4% 82.8% 84.0%
( )内はt値<br>
※は基準変数との比
 
 的中率について見ると、いずれの目的についても80%以上の的中率を得ており、おおむね良好である。
 次にt値についてみると、いずれの目的・説明変数についても1.96を超えており有意な結果が得られた。それぞれの変数についてみると、出発地の閾値が特に高くなっている。これはすなわち、出発地のゾーンの条件が、多様な選択パターンを持つか否かを決定する要因として強いことを意味している(例えば、発生量が多ければ、たくさんの外のゾーンを選別する)。続いてt値が高いのは、定数項・交通手段の効用値・地域ダミー変数などであり、これは、目的地の選択パターンが地理条件に大きく依存することを意味しているものと思われる。
 
d)目的地選択モデルの推定結果
 TUFモデル・SSAモデルによる目的地選択モデルパラメータ推定結果を下表に示す。
 
表 6−6−5 目的地選択モデルの推定結果(通勤目的)
パラメータ   説明変数 TUF SSA
目的地の効用 ln(従業人口) 1.000(∞) 1.000(∞)
θ1 ln(就業人口/従業人口) -0.105(25.47) -0.108(6.60)
θ2 ln(2次産業従業人口/従業人口) 0.566(38.76) 0.491(14.02)
θ3 ln(3次産業従業人口/従業人口) 1.129(38.77) 0.990(22.01)
θ4 神戸以西内々ダミー 2.206(48.48) 2.211(14.56)
θ5 京滋内々ダミー 1.944(46.24) 1.905(11.13)
θ6 大阪市着ダミー 1.079(43.32) 1.076(9.52)
θ7 交通手段の効用値 0.758(55.63) 0.733(21.47)
バイアス修正項 ρ   -0.818(67.73)
φ   -1.000(∞)
    サンプル数 7,867 7,867
    決定係数R2 0.872 0.929
 
表 6−6−6 目的地選択モデルの推定結果(通学目的)
パラメータ   説明変数 TUF SSA
目的地の効用 ln(従学人口) 1.000(∞) 1.000(∞)
θ1 ln(就学人口/従学人口) -0.069(91.47) -0.050(14.29)
θ2 神戸以西内々ダミー 0.076(94.96) 0.047(23.60)
θ3 京滋内々ダミー 0.132(120.46) 0.097(33.02)
θ4 交通手段の効用値 0.701(20.08) 0.745(2.68)
バイアス修正項 ρ   -0.808(106.57)
φ   -1.000(∞)
    サンプル数 4,321 4,321
    決定係数R2 0.726 0.671
 
表 6−6−7 目的地選択モデルの推定結果(自由目的)
パラメータ   説明変数 TUF SSA
目的地の効用 ln(昼間人口) 1.000(∞) 1.000(∞)
θ1 ln(非就業人口/昼間人口) 0.081(33.11) 0.110(32.16)
θ2 ln(3次産業従業人口/昼間人口) 0.220(27.89) 0.281(8.04)
θ3 小売業集中ダミー 0.187(24.05) 0.274(18.22)
θ4 神戸以西内々ダミー 0.074(16.83) 0.105(4.57)
θ5 京滋内々ダミー 0.074(12.26) 0.103(3.29)
θ6 大阪市着ダミー 0.063(15.65) 0.099(7.46)
θ7 交通手段の効用値 0.562(20.28) 0.858(18.12)
バイアス修正項 ρ   -0.875(26.59)
φ   -1.000(∞)
    サンプル数 5,937 5,937
    決定係数R2 0.869 0.769
 
表 6−6−8 目的地選択モデルの推定結果(業務目的)
パラメータ   説明変数 TUF SSA
目的地の効用 ln(従業人口) 1.000(∞) 1.000(∞)
θ1 ln(2次産業従業人口/従業人口) 0.206(59.17) 0.176(30.17)
θ2 ln(3次産業従業人口/従業人口) 0.230(144.97) 0.399(43.82)
θ3 小売業集中ダミー 0.392(221.97) 0.515(26.35)
θ4 神戸以西内々ダミー 1.152(156.35) 1.250(71.80)
θ5 京滋内々ダミー 0.783(39.41) 0.844(32.85)
θ6 大阪市着ダミー 0.514(51.30) 0.394(16.93)
θ7 交通手段の効用値 0.793(89.89) 0.831(22.45)
バイアス修正項 ρ   -0.925(197.51)
φ   -1.000(∞)
    サンプル数 5,874 5,874
    決定係数R2 0.821 0.725
 
 いずれのトリップ目的の説明変数についても、前述の選別モデルの符号と一致した結果が得られた。また、SSAモデルのバイアス修正項ρは、いずれの目的についても符号条件(−)を満たしている。
 
 次にt値について見ると、いずれの変数でも1.96を超えており、有意な結果が得られた。
 また、SSAモデルとTUFモデルを比較すると、いずれの目的についてもパラメータ値に大きな差は見られない。
 決定係数については、TUFモデル・SSAモデルとも、いずれの目的についても0.6を上回っている。
 
e)目的地選別モデルの再推定結果
 TUFモデルにおける目的地選別モデルの再推定結果を示す。
 
表 6−6−9 目的地選別モデルの再推定結果
 
パラメータ   説明変数 通勤 通学 自由 業務
目的地の効用 ω 目的地効用の確定項 0.695(64.38) 0.700(42.46) 0.781(41.10) 0.715(53.08)
出発地の閾値 γ1 ln(常住人口) -0.322(24.29) -0.261(15.74)
γ2 ln(昼間人口) -0.300(20.69) -0.336(22.58)
γ3 定数項 7.116(47.18) 7.762(43.35) -7.680(50.64) 7.946(49.14)
      サンプル数 31,684 31,684 31,684 31,684
  的中率 80.4% 86.2% 82.3% 83.6%
  尤度比ρ2 0.220 0.379 0.269 0.327
( )内はt値
 ステップ1で求められたパラメータ値と多少の違いはあるが、符号条件は一致している。また、的中率もステップ1の結果に近く、良好な結果であった。
 また、以上で求められた、パラメータ推定値から、
 
 
により、閾値のパラメータが推定される。また、閾値の誤差項ηの分散スケールパラメータを推計した結果を以下に示す。
 
表 6-6-10 スケールパラメータの推計値
  通勤 通学 自由 業務
ρ -0.8182 -0.8084 -0.8746 -0.9246
ω 0.6948 0.7005 0.7812 0.7152
ωn 0.7429 0.7429 0.9489 0.8932
 
 閾値の分散ωnの大きさは、選別の閾値の不確実性の大きさを事を示すが、1を大きく超える目的はなく、いずれの目的でも選別の閾値は安定していると言える。







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