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船酔いってやだな
 船旅で心配なのは船酔いですね。船酔いは、波によって船が揺れ、とくにその上下動が大きいときにかかりやすいといわれます。ではなぜ気持ちが悪くなったり、吐いたり(はいたり)してしまうのでしょう。
 これは、「脳(のう)の中で情報が混乱(こんらん)するからだ」と考えられています。耳の奥では、「耳石(じせき)」というものが体の上下動を感知(かんち)して、その情報を脳に送っています。また、目からは運動しているかどうかという情報が脳に送られています。揺れている船内で、テレビや本などをじっと見ていると、耳からは「体が動いています」という情報が脳に送られるのに対して、目からは「今は動いていません」という情報が送られます。この時、脳は二つの違った情報に混乱して、気持ちが悪くなるようです。
 では、ここで船酔いを防ぐ(ふせぐ)方法を紹介(しょうかい)します。まず、一番大切なことは体調の管理です。できるだけ睡眠(すいみん)時間を多くとって、食事もきちんと食べましょう。もし、気分が悪くなってきたら、お茶などを飲んで、ベルトをゆるめてお腹をらくにしてあげましょう。
 次に、酔い止め薬を飲んでおきましょう。乗船する2、3時間前には薬を飲んで万全(ばんぜん)にそなえるのがいいでしょう。
 そして最後に、船酔いをしそうになったら、体をちょっと動かしたり、友達とお話しをして気をまぎらわせること大きなコツです。船乗りさんでも船酔いをするそうです。船が揺れている状態に体が慣れる(なれる)まで、ちょっとだけ我慢(がまん)することも大切なことです。







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