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船の科学館 もの知りシート

 事業名 海事科学知識の普及啓蒙活動
 団体名 日本海事科学振興財団 注目度注目度5


No.15/36
船と港I
1. タグボート
 船が港で出入港する際、大きな力になってくれる小さな船がタグボートです。大きなタンカーの隣にあるとおもちゃの船のように小さいけれど、とても力持ちな船です。自船の重量の何百倍もある船を押したり曳いたりできるという凄い力を持っています。なぜこのような船が必要かというと、船は車のように急には止まれないということが挙げられます。タンカーやコンテナ船などの大きな船はエンジンを後進にかけても、完全に止まるまでに2kmくらいは走ってしまいます。そこで、これらの船が港に離着岸するときにはエンジンをほとんど使わず、タグボートで押したり曳いたりしてもらうのです。タグボートは船の大きさに合わせ1隻で作業するときもあれば数隻で力を合わせて大きな船を離着岸させる時もあります。タンカーのブリッジからの指示で、タグボートは360度自由に動くことのできるノズル付きのスクリュープロペラの向きを調整して船を押したり曳いたりして、前後進、横移動など、出入港から離着岸のタンカーの動きをコントロールします。つまり港内ではタグボートが船舶のエンジンや舵の役割を果たすというわけです。わずか200〜300トンの小型船が1〜4隻で十数万トンの大型船を動かしてしまう、文字通り「縁の下の力持ち」です。
 
作業中のタグボート
(資料提供:株式会社新潟鐵工所)
 
タグボートのプロペラ
(資料提供:株式会社新潟鐵工所)
 
2. 浚渫船(しゅんせつせん)“雲取(くもとり)”
 海底の堆積物(たいせきぶつ)を取り除くのが浚渫船の仕事です。特に河口港では土砂が溜まりやすいため、浚渫船が休みなく働き船舶の航行の安全を守っています。隅田川の河口に位置する東京港でも常に浚渫が行われています。浚渫船には4つのタイプがあり、(1)ポンプ浚渫船−強力なポンプにより吸水管で水底の土砂を吸い上げるもので、吸水口の近くにカッターのあるものと無いものがある。カッター付きは木材、石などを混入しない限りどんな土質にも適し、築港(ちくこう)・埋め立て工事の花形。操作が簡単で能率的な浚渫船である。(2)グラブ式浚渫船‐グラブにより土砂を掴(つか)み揚げ横付けした土運船に移す。或いは(あるいは)自船の泥倉(でいそう)に格納して、満船となると港外まで自力で航行して船底扉を開き海中に放棄するものもある。狭い場所、不均等な地質、重い地質、深さの変化の多い場所の浚渫に適する。(3)ディッパー浚渫船‐あらかじめ固い地質をうち砕き、鋼製柄杓(ひしゃく)状のディッパーバケットによりすくい上げる。硬土質、岩石の多い場所の掘り下げ、運河・堀(ほり)を掘るのに適する。そして(4)バケット式浚渫船‐このタイプの浚渫船が、東京都の浚渫船“雲取”です。“雲取”には75個の連続したバケットがあって、これを回転させることにより土砂を浚渫します。上がってきたバケットは、軸を通るときの振動によりこびりついた泥が落とされます。バケット式浚渫船の特徴は泥水をこぼさず、水質汚濁が押さえられる点にあります。水深を維持するため、常に浚渫作業が行われています。このため、乗組員や監督の送迎と作業中の警戒用に小型船5隻を従えています。また、浚渫の前後に測量を行う“たんかい”、浚渫した土砂を入れる土運船“第一・第二俊海(しゅんかい)”、土運船(どうんせん)を土捨て場まで運ぶ押船“金剛丸(こんごうまる)”、各船に給油・給水を行うほか浚渫予定地の障害物を取り除く支援船“しゅんえい丸”が、“雲取”の一連の作業を支えています。こうして、航路の水深は一定に保たれ、コンテナ船のような大きな船が安心して出入港できるのです。
 
(拡大画面:54KB)
『雲取船団』の構成







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