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ご挨拶
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(財)全日本剣道道場連盟
元文部大臣
会長 松永 光
 
 第16回神奈川県少年剣道錬成大会が、県立武道館において関係各位のご協力の下、盛大に催されることは、主催者として誠に喜びに堪えません。
 本大会は昭和61年度(15年前)から各都道府県剣道道場連盟支部のご協力を得て、県下組織の活性化、少年剣道の普及活動を目的に、各県単位で開催されて来たものです。又、毎日新聞社が、大会の特別後援ということで新聞紙面等でご支援を頂き、本当に有り難く、深く感謝しております。
 明治維新より百数十年が経ち、剣道の技術や精神も時代と共に変遷しております。しかしながら剣道道場主は、真の剣道とは何か、本来の武道とは何かを常に自問自答しながら、日本の伝統文化剣道を伝授して行くことは極めて大切なことであると思います。
 又、全日本剣道連盟も剣道試合・審判規則改正や、社会体育指導者認定制度の充実等で、剣道を正しく広く伝えて行く努力をしておられますが、剣道界の各団体と一致協力して、剣道の普及伝承を図って行かなければならないと思います。
 剣道道場の隆盛には、親しみやすさ、厳しさ、爽やかさ、そして幼年から熟年まで、精神と技術の交流が必要であると思います。道場の雰囲気造りと指導者の資質向上、並びに、連盟本部としての普及環境整備が強く要望されるところであります。
 本日は、国の宝である夢多き少年少女剣士が爽やかな竹刀の音をこの会場一杯に響かせ、武道精神の根源である旺盛な気力、克己心、並びに忍耐力を持って立派な試合を行い、互いの研鑽錬磨に努めて頂くよう、お願い致します。
 21世紀は教育の時代、そして環境の時代と言われており、知育、体育、道徳を更に充実して、心身共に健康で豊かな心を備えた少年を育成することこそ、日本の繁栄と世界の平和につながるものと思います。そうした人間を育成することに最も適しているのが剣道であることは、間違いないところであり、多くの識者が認めているところであります。
 本日の大会が皆様のご支援のもと、剣道を通じて立派な少年少女育成という大事な目的を達成する機会となり、そして日頃より、剣道を指導しておられる各道場の一層のご発展をお祈りして、私の挨拶と致します。








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