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全日本少年剣道錬成大会/全日本選抜少年剣道個人錬成大会
13 12版 2001年(平成13年)8月17日(金曜日)
企画特集 全日本剣道錬成大会
毎日新聞
剣士4535人 心・技を披露
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 熱戦を繰り広げる剣士たち(写真提供・月刊剣道時代)
 第36回全日本少年剣道錬成大会と第26回全日本選抜少年剣道個人錬成大会が7月25、26の両日、東京都千代田区の日本武道館で開催された。各地の予選を勝ち抜いた小学生504チーム、2520人、中学生403チーム、2015人の計4535人が道場別の団体、個人に分かれて心と技を競った結果、小学生団体は味酒剣道会(愛媛)▽同個人は高優司選手(大阪・竹の子剣道クラブ)▽中学団体は練兵館(栃木)▽同個人は大亀健太選手(愛媛・愛媛成武館)がそれぞれ優勝した。練兵館は昨年に続き2連覇。優勝、準優勝者(チーム)には全日本剣道道場連盟会長賞のほか文部科学大臣賞や毎日新聞社賞などが贈られた。
 試合に先立ち、日本剣道少年団研修会で最優秀賞に輝いた作品が受賞者自身によって発表された。小学生の部は新潟市・成思館道場の清水里奈さん(現在中学1年)の「悔しさをバネに」▽中学生の部は北海道伊達市・伊達網代道場の馬場悠衣さんの「剣道とは」。剣道を続ける気持ちをつづった作文で心を見つめ直した後、選手全員が素振りの基本錬成を行い、熱戦の火ぶたが切られた。観客席も熱心に声援を送る家族や関係者で埋まり、武道館が熱く燃えた2日間だった。
 
喜びの言葉
 
【小学生個人】
 高 優司(大阪・竹の子剣道クラブ=大阪市立加美北小6年) 頑張ったかいがありました。みんながいたから優勝できた。これからも頑張ります。
 
【小学生団体】
 味酒剣道会(愛媛)
 内藤 恵介(松山市立姫山小6年) 夢の大舞台での日本一。仲間を信じて戦った。断じて負けないチームワークにバンザイ。
 岩下 祐樹(同) チームが一丸となって優勝できてうれしいです。これからもさらに一生懸命頑張ります。
 内田 加七子(松山市立味酒小6年) 優勝できてとてもうれしかったです。家族や仲間や先生たちにありがとうと言いたいです。
 門屋 蓉子(同) 仲間との連帯感の素晴らしさを実感した試合でした。この思い出は私の一生の宝物です。
 宮田 啓佑(松山市立双葉小6年) チームワークで勝ち取った優勝なので、とてもうれしいです。小中と2冠を狙いたいです。
 
【中学生個人】
 大亀 健太(愛媛・愛媛成武館=松山市立東中3年) 中学最後の夏に、最高の思い出ができました。先生、先輩方、仲間、父母に感謝しています。
 
【中学生団体】
 練兵館(栃木)
 黒須 豪(野木町立野木中3年) 今まで支えて下さった方々に感謝します。これを糧に日々精進していきたいと思います。
 伊藤 直仁(小山市立小山三中3年) 練習の成果を試合で出すことができ、優勝できて本当にうれしく思います。
 渡辺 佳昭(同) 今回の大会は2連覇というプレッシャーにも勝つことができ、たいへんうれしく思います。
 佐藤 雅也(同) 毎日やってきた練習の成果が出て、優勝することができたので、とてもうれしいです。
 野沢 直紀(南河内町立南河内中3年) 3年生最後の夏に全国一になれたことはとてもうれしいです。今まで頑張ってきて良かったです。
剣道は人間形成・教育の場
 
 「猫背を直したい」「礼儀正しい子供に」「やんちゃな女の子なので、作法を身に着けさせる」「健康に育ってほしい」−子供に剣道を始めさせるきっかけはさまざまだ。指導者の狙いは実際にはどうなのだろうか。
 富山市の凌雲館チームを率いる村雲荘一監督は「剣道は人間形成、人間教育の場です」と話す。けいこの初めと終わりの黙想に時間をかけ、8〜10分ずつ計20分も目を閉じて座るのも珍しくない。その効果は[1]情緒が安定する[2]落ち着きが出る[3]仲間の間で争いがなくなる−といった形で表れてくる。けいこで正しい呼吸法と体の力を抜くことを身に着ければ、美しい立ち姿が身に着き、結果として腕も上達するという。剣道を通して社会性や協調性など、勝ち負けを超越した精神を身に着けさせるのが願いだ。
 金沢市の寺町武道館阿地知道場の阿地知進監督は「勝負だけにこだわらない」ことを力説する。剣道は奥が深く、60〜70歳になってさらに強くなるのが実際だから、次のステップのために試合に勝っても反省、負ければもっと反省することが見えてくる。試合後は必ず、選手たちに「次はどうする?そのためにはどんなけいこをするか」をリポートにまとめさせている。ここ数年、剣道を途中でやめるケースが大きく減ったのも「けいこを通していい人間関係ができているからでは……」と考えている。
 
小学校決勝トーナメント
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中学生決勝トーナメント
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小学生
 
【個人】
優 勝 高  優司 (大阪・竹の子剣道クラブ)
準優勝 村上 雷多 (北海道・伊達網代道場)
第3位 高畠 祐太 (茨城・勝田若葉会)
 同  中山 直樹 (茨城・いばらき少年剣友会)
敢闘賞 岩川  力 (秋田・凌雲館渡辺道場)
 同  落合 太樹 (東京・東松舘道場)
 同  中馬 達哉 (鹿児島・南月少年剣道クラブ)
 同  国友錬太郎 (福岡・今宿少年剣道部)
【団体】
優 勝 味酒剣道会 (愛媛)
準優勝 柏武道館  (千葉)
第3位 茂原武道館 (千葉)
 同  愛媛成武館 (愛媛)
 
中学生
 
【個人】
優 勝 大亀 健太 (愛媛・愛媛成武館)
準優勝 前川 矩英 (長崎・愛野少年剣道部)
第3位 多和田雄介 (岐阜・志道館学園)
 同  安藤  俊 (北海道・砂川錬心館)
敢闘賞 山田 忠政 (福岡・桜丘スポーツ少年剣道部)
 同  平賀 翔大 (長野・錬成館平林道場)
 同  鳴川 裕二 (和歌山・宮原少年剣友会)
 同  小川 和紀 (京都・京都弘道館)
 
【団体】
優 勝 練兵館       (栃木)
準優勝 いばらき少年剣友会 (茨城)
第3位 柏武道館      (千葉)
 同  あらた道場     (宮城)
 
小学生団体各会場1〜3位
 
【第1会場】  
[1]あらた道場 (宮城)
[2]浮穴剣優部 (愛媛)
[3]沼田剣桜会道場 (群馬)
[3]山崎少年剣道クラブ (兵庫)
   
【第2会場】  
[1]寺内剣友会 (大阪)
[2]照月館道場 (大分)
[3]本荘市少年剣友会 (秋田)
[3]桜井剣友会 (熊本)
   
【第3会場】  
[1]茂原武道館 (千葉)
[2]秀正館 (愛知)
[3]旺武道場 (三重)
[3]合馬剣道クラブ (福岡)
   
【第4会場】  
[1]真義館竹の子道場 (北海道)
[2]通山剣道スポーツ少年団 (鹿児島)
[3]小曽根剣友会 (大阪)
[3]木積スポーツ少年団 (島根)
   
【第5会場】  
[1]延岡至誠館 (宮崎)
[2]桶川剣友会 (埼玉)
[3]青木剣友会 (福岡)
[3]金田剣友会 (神奈川)
   
【第6会場】  
[1]桜丘スポーツ少年剣道部 (福岡)
[2]養徳館道場 (岡山)
[3]竹紫館 (埼玉)
[3]高田道場 (福岡)
   
【第7会場】  
[1]凌雲館渡辺道場 (秋田)
[2]光明館 (大分)
[3]白坪剣道愛育会 (熊本)
[3]春日台剣友会 (兵庫)
   
【第8会場】  
[1]柏武道館 (千葉)
[2]群馬愛武館道場 (群馬)
[3]不二剣道錬成館 (長崎)
[3]猶興館道館 (島根)
   
【第9会場】  
[1]京都弘道館 (京都)
[2]砂山少年剣友会 (和歌山)
[3]旭志剣友会 (熊本)
[3]新十津川尚武館 (北海道)
   
【第10会場】  
[1]赤江白虎 (宮崎)
[2]志道館 (沖縄)
[3]神武館三吉道場 (秋田)
[3]上宇部誠心館 (山口)
   
【第11会場】  
[1]剣竜会 (大阪)
[2]義芳塾道場 (岡山)
[3]敦賀剣道スポーツ少年団 (福井)
[3]戸畑剣道連盟少年部 (福岡)
   
【第12会場】  
[1]愛媛成武館 (愛媛)
[2]田崎剣道スポーツ少年団 (鹿児島)
[3]荒木小剣道少年団 (島根)
[3]井波町剣道少年団 (富山)
   
【第13会場】  
[1]竹の子剣道クラブ (大阪)
[2]竜王少年剣道クラブ (佐賀)
[3]久保内剣友会 (北海道)
[3]いばらき少年剣友会 (茨城)
   
【第14会場】  
[1]味酒剣道会 (愛媛)
[2]太秦少年剣道部 (京都)
[3]如水館 (福岡)
[3]町田警察署少年剣道会 (東京)
   
【第15会場】  
[1]伊達網代道場 (北海道)
[2]東松舘道場 (東京)
[3]宇治向陵剣道教室 (京都)
[3]大龍寺道場正風館 (愛知)
   
【第16会場】  
[1]愛媛建武館 (愛媛)
[2]一心院道場一心剣 (茨城)
[3]春日小剣道クラブ (熊本)
[3]修徳館日比野道場 (愛知)
   
中学生団体各会場1〜3位
   
【第1会場】  
[1]練兵館 (栃木)
[2]北天館 (福岡)
[3]福山曙剣道クラブ (広島)
[3]鹿屋署直心館 (鹿児島)
   
【第2会場】  
[1]青井道場 (東京)
[2]久万剣道スポーツ少年団 (愛媛)
[3]修武館 (愛知)
[3]上平井剣友会 (東京)
   
【第3会場】  
[1]愛媛成武館 (愛媛)
[2]大束中学校 (宮崎)
[3]本妙寺剣道教室 (千葉)
[3]一刀塾 (青森)
   
【第4会場】  
[1]山口剣友会 (福岡)
[2]仙台武道館少年剣道クラブ (宮城)
[3]風水塾 (茨城)
[3]象士舘道場 (岡山)
   
【第5会場】  
[1]今宿少年剣道部 (福岡)
[2]小田中剣道スポーツ少年団 (愛媛)
[3]柏武会 (千葉)
[3]猶興館道場 (島根)
   
【第6会場】  
[1]京都弘道館 (京都)
[2]岡山薫風道場 (岡山)
[3]梅本少年剣友会 (東京)
[3]佐野若葉会 (茨城)
   
【第7会場】  
[1]柏武道館 (千葉)
[2]佐藤道場 (宮崎)
[3]学運堂近藤道場 (愛知)
[3]山田斎心館 (岩手)
   
【第8会場】  
[1]椿剣道スポーツ少年団 (愛媛)
[2]茨城菁莪館 (茨城)
[3]真道館倉渕道場 (群馬)
[3]桜丘スポーツ少年剣道部 (福岡)
   
【第9会場】  
[1]いばらき少年剣友会 (茨城)
[2]為周館道場 (栃木)
[3]大谷剣道スポーツ少年団 (山形)
[3]剣心館立川道場 (岐阜)
   
【第10会場】  
[1]仁方剣友会 (広島)
[2]大川剣道少年団 (鹿児島)
[3]誠友館 (熊本)
[3]光明館 (大分)
   
【第11会場】  
[1]諌早真崎少年剣道会 (長崎)
[2]猿島町少年剣友会 (茨城)
[3]能勢武勇館 (兵庫)
[3]真武館道場 (山形)
   
【第12会場】  
[1]一心院道場一心剣 (茨城)
[2]毘沙門台剣道教室 (広島)
[3]昭島中央剣友会 (東京)
[3]昇龍館一福道場 (岡山)
   
【第13会場】  
[1]福岡如水館 (福岡)
[2]宮崎神武館 (宮崎)
[3]愛媛建武館 (愛媛)
[3]沼田剣桜会道場 (群馬)
   
【第14会場】  
[1]岡山宗治道場 (岡山)
[2]十王町武道振興会 (茨城)
[3]隼人道場 (鹿児島)
[3]釧路剣心会 (北海道)
   
【第15会場】  
[1]あらた道場 (宮城)
[2]妙武館高麗道場 (埼玉)
[3]勝田若葉会 (茨城)
[3]錬心館市原道場 (千葉)
   
【第16会場】  
[1]福田道場 (岡山)
[2]錬成館平林道場 (長野)
[3]新十津川尚武館 (北海道)
[3]田崎剣道スポーツ少年団 (鹿児島)
 
主催 全日本剣道道場連盟
特別後援 毎日新聞社
後援 内閣府
文部科学省
全日本剣道連盟
日本武道館








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