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今後の米国海軍/沿岸警備隊の協力
 米国海軍と米国沿岸警備隊との間の歴史的に近密な協力は、たぶん続けられ、今後数年で強化されるであろう。沿岸警備隊の2020年の将来ビジョン文書が明確にしているとおり、沿岸警備隊は、米国海軍から明確な領域の支援によってアメリカの海上法律執行者としてますます求められるであろう。防衛及び運輸両長官間の1995年合意は、米国沿岸警備隊に米国地域チーフ司令官の支持において、4つの主要な国防任務が割り当てられている: (1) 海上阻止行動、(2) 軍隊環境対応行動、(3) 港内の行動、保安、防衛(米国内及び海外)、そして、(4) 平時の軍隊任務である。この最後の任務行動の分野では、米国海軍は、最近、次のように知らせている。「沿岸警備隊はユニークな沿岸警備型スキル(技術)を世界の海事及び海軍任務にもたらす、、、」と。しかし、この任務をサポートする沿岸警備隊の能力には限界があり、そして年間約370 shipdays(船上日数)の現行の努力水準は任務には適当である。46 海軍は、また、主要な地域戦争においても沿岸警備隊の援護の必要性を注釈している。特に、港内の保安と防衛、環境災害の対応、そして多分に沿岸封鎖行動、更に中・低の脅威環境での高価値の海上輸送の護衛のために必要であるとしている。あるものは、海外地域遂行任務の上で潜在的な海軍/沿岸警備隊が戦うことに気づいているとはいえ、沿岸警備隊は、41隻の主要な警備艦(12隻のフリゲートサイズ、3,000トン、ハミルトンクラスの高耐久型警備艦、及び29隻のコルベットサイズの2種類の中耐久型警備艦--13隻の1,820トンベアークラス及び16隻の1,000トンリライアンスクラス警備艦)、航空機190機、及び35,000人の職員−これは、世界で7番目の海軍規模にランクされる−を擁しており、その事実は、沿岸警備隊が米国「600隻」海軍が116の海上の戦闘部隊に削減されている場合の米国海上能力において、より一層の相対的な重要性を持つことになるのである。47
 
 より緊密な米国海軍/米国沿岸警備隊協力についてこれからのやり方は、1998年9月21日の海軍作戦部長と沿岸警備隊指揮官による方針についての共同声明で概説されている。この方針声明の目的は、「互いの任務とタスクを支援できる海軍と沿岸警備隊を確実なものにする....」であった。48 国の艦隊は、海上部隊及び主要な警備艦から構成されるであろう。これらは、入手可能で、適応性があり、運用互換性がであり、更に補足的な機能を有していることである。適切なときには何時でも、共通な設備とシステムで設計され、そして調整のとれた行動計画、訓練、そしてロジスティックス(補給システム)を含んでいる。海軍の寄与は、海軍行動の完全なスペクトルのために計画された非常に有能なマルチ任務の海軍海上戦闘部隊であることである。沿岸警備隊の寄与は、海上セキュリティ警備艦であろう。平時及び危機対応の沿岸警備任務のために設計されており、比較的小型で、汎用性、そして浅喫水艦艇の用件を満たしている。国の船隊の艦船と航空機はすべて、操作互換性があり.....49 はっきりと、米国海軍は、より小型の海軍フリゲート艦が同種の代替船なしに退役しているときには、特に、その艦艇の編成(ship mix)の「下位末端」(low end)を補足するのに沿岸警備隊の潜在能力には価値があるとみている。米国沿岸警備隊は、その役割に関して、その国の艦隊の役割を、新しい「深い水域」計画(現在初期展開中)のために追加支援を提供することとして考えている。そして警備隊の老朽警備艦及び航空機のいくつかを代替して、艦艇、航空機、及びC41の統合システムを手にいれるつもりである。沿岸警備隊の指揮官は、このようにも述べている。それは「沿岸警備隊は海軍にはあらず、特有の力であって別個の独自性と目的を有している」ことで、個々のニーズのため駆り立てられるこれらの米国海上武装部門の両方が、将来の行動のためにますます協力することはありそうに思える。50








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