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一心太鼓(長崎県)
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─プロフィール─
 私たちは、長崎の諌早市と島原半島の瑞穂町を拠点とし、活動しています。
 「瑞宝会」は、知的に障害を持つ和太鼓が大好きという仲間が集まった会です。会社で働いている人、在宅の人、施設に入所している人など様々な人が会員で100名を越えるメンバーがあり、6つのグループに分かれています。その中には、昨年、4月からプロの和太鼓グループとしてスタートした「瑞宝太鼓」があります。「瑞宝太鼓」は年間100回を越える公演を行っており、まさに和太鼓を職業として全国各地また、海外での公演など活躍中です。
演奏曲
雲 流
出演者
堀口 浅雄   下口 知朗
森  勝治   伊藤 千恵
石原 治基   松尾 健太
─実践報告─
 施設に入所されている方は、余暇活動の楽しみとして、重度の障害のある方は、療育の一環として和太鼓に取り組んでいます。その中で一心太鼓は、日中会社で働きながら夜の限られた時間を利用し、練習に励んでいるメンバーで構成されています。
 主な活動は、町内外のイベントや結婚式、施設行事などで演奏しています。
 一心太鼓は、「瑞宝太鼓」の研修生も含まれており、コンサートにも一緒に参加しています。同じ長崎県内ではあっても、今住んでいる地域あるいは生まれ育った町はそれぞれ違い、メンバーそれぞれが自分の住んでいる町、自分の生まれた町でコンサートをしたいとそれにむけた練習にも気合いが入ります。
 仕事が終わって1時間以上かけて練習にやってくる人も少なくありません。夕食もとりあえずパンなどですませて、それぞれに電車やバスを乗りついてやってきます。
 練習も次の日仕事にひびきはしないかと心配するぐらい、一生懸命、汗ダラダラになってやっています。誰に強制される訳でもなく、逆に、もうやめときなさい、ほどほどにしとけばと言われても、気をぬくことはありません。何かの都合で練習を中止しようものなら“何で練習できないんですか”と吊し上げられます。
 たかが太鼓されど太鼓、彼らにとって太鼓と向き合う時間は、生活の中でなくてはならない、活動の一部となっていることは事実です。
 心に響く太鼓を目指し、今後もがんばっていきたいと思います。








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