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通信班長のちょいと長めの編集後記+おまけのエピソード集
〜オニ班長のHow toボランティア〜
2000年4月29日
 前の年の12月に登録して、「何の音沙汰もないな、やる気あんのか?」と思った春、事前ボランティアの案内がきました。「何?事前ボランティアって?」「本番までのPR活動かな?とりあえずやれるところをやってみましょう」通信班。そこからとんでもない日々が、はじまり、はじまり!
ボランティア用通信誌ぼらん♪Cha
 ぼらん♪Chaとかわら版でで交互に月一度くらいの割合で出すことに。この中で「ボランティアは、自ら一歩ふみ出す」その為にはどうするか?自主的に動く、考える(事前準備)と、「ボランティアは部下や道具じゃないよ。共に働く仲間だよ」これをボランティア事務局にアピール。
研修会は2種類だった!
 事前の研修会は、参加型とただ聞くだけのレクチャー型2種類。
 参加型は、国際理解を深めるセミナーと、第2回ボランティア大会の第1分科会、リーダー研修会など。これらは、自分で考える、答えはひとつじゃない、「あなたならど〜する?」タイプ。これらを意識的に仲間と回数を重ねると、本番のトラブル処理、活動についての理解に役立つと思われた。でもリーダー研修は、「なんでリーダー?」の人選と役割がはっきりしなくて混乱した。
研修会もいいけど配置を早く
 何回か研修会に参加したが、配置が2ヵ月前だったので、配置前のものは遠くから来た人には気の毒だったかも。配置後は、仲間と班長と会場や業務についてしっかり話し合えたので、チームワークができ、みんなひと安心。
 唯、班長の「ボクたちもよく分からない部分があるので、一緒に話し合っていきましょう」「この回数では少ないので、独自に現地見学会(2回)と業務Q&Aを(2回)しておきましょう」との言葉と実行力があったので私達はラッキー。他はとんでもないお方もおいでだったところも…。
プレイベントのノウハウは?
 前の年、パワーリフティングの世界大会が、本番のシミュレーションもかねて行われ、プレイベントの大切さを実感。トラブルと失負から多くを学ぶ。実際にボランティアを体験し、「私はすわっているだけの警備には向かない」と痛感。自分の向き不向きを知り、配置担当にアピールすることが楽しいボランティアの第一歩。ここでたくさんのノウハウが得られ、文化会館チームは本番をスムーズに迎えられた。でもなぜ他の会場にこれらが生かされなかったの?横のつながりと情報のシェア、これが大切。
リーダーの条件は
 「リーダーは仲間の中から生まれるものでしょ?」人の話が聞ける人、かざらぬ太っ腹の人。「揺るがず、逃げず、小さなことにこだわらず」、困っている、迷っている、へコんでいる仲間の話を素直に聞ける。大切な要点を逃さない。
持ち物について(活動レポートのとびらを見てね。)
 私がよく使ったのは、会場内外の地図。できれば県内図もあれば良かったな。あとボランティアには配られなかったファミリーガイド。IDの見方があって、「この人はどんな人?」に役立つ。ピンクのA-1は超V・I・P、グリーンのE-2はふつーのボランティアetc.。
期間中のトラブル処理は?
★開会式
 暑くて大変!のリハーサル。こんなに暑いのに水分補給なし。基本的なこの話にびっくり。案の定、暑くてたおれた人たちも。
 リハーサルにはおくれがつきもの。時間通りか確認して楽屋を出たのに、実は情報がまちがっていた。何より、出演者に配ったスケジュールと、本部のものとが違っていて混乱。つまりは本部と各部署の連絡がほとんどできない。
 トラブル時に原因を把握して改良案を出す。決して済んだことについてその場では個人をせめない。前へ前へと考える(想定する)。
 天候とスケジュールは、予想つくものの中でワーストを想定して動く。本番はおかげでボランティアと出演者は団結。終了後、拍手で出演者を迎える。
★各業務で
 1日で終わるものと11日間続くもの、長丁場でしかも多人数の場合、連絡・情報・意見をスムーズにみんなに。ではどうしたか?
 市立体育館受付係は、研修会から出られない人たちとも情報を共有するためにノートを作った。そこで班長ともやりとり。それを知ってか、総務班は期間中もノートを作って、ボランティア、班長間を行き来した。リーダー研修で知り合ったメンバーで、1日1回自主ミーティング。横の連絡に役立つ。
 この中から、ご意見シートとボランティア掲示板が作られ、みんなの意見を上が答えるシステムができた。気づいた人が動いてみる。
 混乱ははじめの2日。そこであったトラブルをきちんと解決し、みんなでシェアする。聞かれて答えられない事は要チェック!トイレは?出口は?売店は何を売ってるの?他の会場に行くには?バスは?これらは必ず聞かれるので、きちんとシートにまとめておこう。国際大会なら英語の答えも。
バスと弁当
 弁当は日がわりの業者だとgood。でもムリなら弁当の他にヨビのおにぎりがあれば助かった。連日あげものだったりすると食欲が出ない。
 バスは最悪。「文化会館で出てる時刻表がなぜここにはないの?」とお客さんに聞かれ、あわてて手配。でもオフレコ。
 本部の出すバス情報は30〜40分に1本、これで通した。しかも「競技を最後まで見ると帰れない(バスがない)」という日まで出てくる始末。が、25、26日はきちんとしたバス時刻表が出た。「だいたいこの時間で少々遅れるかも」で充分。だからはじめから出して。
 「長野オリンピックでもトラブルだったのに、なぜきちんと手配できないのでしょう?」が、これもあきらめずそれぞれ調べてお客さんに案内できる、やれるところをあきらめず次に生かす気持ちが大切。
 トラブルはつきもの!それにどう対応するかは、チームワークと地道にあきらめず、失敗を生かすのみ。
ボランティアの窓口は最初から最後まで専任で
 主催者とボランティアを結ぶ大事なポイント。どうか適任者を選んで任せて下さい。
ワガママな人?
 これは大変困ります。自分の思いの他に、相手の視点をもつことを心がけましよう。
最後に極意、笑顔できちんとアイサツ。
 どんな時でも、笑顔で挨拶。すると相手も笑顔で返してくれる。「だまっているとだれ?アノヒト?」ということになる。でも外国人の前でのあいまいな笑いはやめましょう。
失敗もよろこびも、その横にはいつも仲間が…
 競技団体の情報が流れて来ず、あるV・I・Pに「早く案内しなさい!!私はゲストよ!」としかられたことが。「これは私達のミスでないよね。どうしてこうなるの?」とその場の3人で話す。なぜかしかられてもヘコまなかったのは、同じ想い(はがゆい)を共有した仲間がいたから。トラブルやミスや、笑い話も、ボランティアやその仲間がいたので、のちのちいいネタとして残る。打ち上げのいいつまみ。
 「なんだかんだいっても、又、ボランティアをしたい。」これは唯ひたすら「選手・お客さんのために」「何とか競技を無事に終わらせて」など、それぞれの思いで一緒に働いた仲間がいるため。ボランティア・スタッフのよろこび。それがたとえ「夢にうなされた」なんてことがあったとしても、がんばった分だけ神様はほほえむ。まずまずの人はまずまずの、めいっぱいの人にはめいっぱい。その人、その人の体験として、自分を信じる力となって。
 何かあったら聞きに来て!何でも答えてあげましょう(答えれる人を答えましよう)。
 又あう日まで。








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