日本財団 図書館


秋田市立体育館
ツミ (入場管理係)
「ああボランティアをやって良かった」
 募集がはじまってすぐ、ボランティアの登録。定年後の生活のはりの一つにと考え、はじめた次第です。事前ボランティアとして世界パワーリフティング大会を経験、ミネソタ大学の社会人英語講座を受けて本番にそなえました。8月、待望のWG開催。9日間、秋田市立体育館で入場管理の担当でした。
 やはり初日が一番大変でした。切符販売、もぎりは特別難しい仕事ではないのですが、お客様と最初に向き合うところにいるわけです。いろいろな問合せ、苦情に対応、わからなければ責任者(中核職員)を呼んでの対応です。場外整理、受付案内係との連携不十分、行列待ちの方たちへの対応不十分等の問題点が浮き彫りになった一日でした。
 一方、その日のうちに若い人たちの発案で(くっきーさん他)、ボランティアリーダー会議なる連絡の場が設けられました。勤務日誌、掲示板の設置が提案され、運営側のOKも出ました。ミーティングは非常に役立ちました。これによって各部門との連携も円滑になり、日ごとに問題点が減っていき、最後は余裕のある情報交換の場になりました。
 さて、最終日のダンススポーツは一番人気の競技種目。滞りなくいかにお客様を受け入れるか、知恵を絞りました。それは、はやる気持ちの入場者を区切りながらのもぎりです。結果的にこれはとても効果がありました。エリア内自由席なので、前日まで急ぐ人が多かったのですが、その日は皆さん落ち着いて場内整理の指示に従っていました(担当だった連れの話です)。
 オナーダンスが終わり、皆さん満足した表情で帰ってきます。私たちは並んで挨拶です。お客様からもご苦労様、楽しかったの一言ひとこと。ああボランティアをやって良かったなとはっきり感じました。
 一緒に仕事をしたボランティア・職員の皆さん、ありがとうございました。またどこかでご一緒しましよう。
ボランティア万歳!
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佐々木 英子 (入場管理係)
「最高の幸せだった!!」
 今大会にボランティアとして参加する前は、ボランティア活動に対して組織等の中にあってその活動をしながらも、ある種、偏見のようなものを抱いていた。
 しかし、実際身体を使ってのスポーツボランティア、活動している人達のなんと爽やかなこと。年の違い、社会的身分の違い、男女の違い、そんなお互いのハンディをすべてクリアして、相手の不足している部分を埋め合いながらW・Gを成功させようという一つの目的に向かい黙々と与えられた持ち場の仕事をこなす。その中に十日間身を置いたことを最高の幸せだったと思っている。
 開会式での記録班入退場口に始終いての感想としては、日光対策万全の顔まで覆って入る人・高齢者でちょっと心配と思われる人・義理で仕方なく来たような人・恋人たち・家族連れetc。一様に足早に良い席へと入って行った。そして彼らの帰るときの様子、それは開会式以後W・Gがドンドン盛り上がったことからして想像するのは容易なことであろう。
 翌日から市立体育館の入場管理担当としての毎日。競技開始2時間前当日券販売となるが、我々が着いたときはもう長い列、太陽カンカンの中じっと待っていた人達のため戦場のようなチケット売り場、やっと買えた入場券でいそいそ入場。
 観戦を終えて帰る人の満足そうな顔を送りほっとした毎日。特に最後の二日間、ダンススポーツの人気に驚くばかり、競技と競技の合間に観客自ら踊れるタイムがあったのには驚いた。入場の時、何故か着飾った人が多かったのが後で分かった。
 26日の最終日、退場口で見送る我々に「お疲れ様」「ご苦労様」の言葉々々、これで全日の疲れは吹き飛んだ。
 競技を見ることはほとんど無かったが、開会式のリハーサルで見た遥か天の彼方から降りて来たパラシューティングの選手達、天人かと思うほど素敵だった。今、何故か思うことは、あれが武器を持ち降りてくるパラシュート部隊にすりかわらぬよう神に願うこと。
城ノ内 真理亜 (競技運営係)
「デュイスブルグへ行ってもう1度ボランティアをしたい!」
 私はワールドゲームズの大ファンなので、今回のボランティア活動に参加しました。ファンとしてもっと深くワールドゲームズに触れ、大会成功に少しでも役に立てたらなあというのが動機です。
 しかし、まだ他にも目的はありました。海外の人との交流をしたいというのも1つです。「現実は厳しいし、生半可な気持ちでのぞむのは、海外の人に対して失礼だ。」と自分に言い聞かせ、心の準備をしっかりしました。
 そして、待ちに待った当日。肉眼で見る大勢の外国人に初めは圧倒されました。
 それでも決して動じることはありませんでした。海外の人とすれ違っては脱帽し、頭を下げて挨拶をしたところ、全部の人が挨拶を返してくれました。そして選手や役員の方々とも簡単に意志を通じ合うことができ、ボランティアをするにあたっての大きな勢いとなりました。「これは駄目」、「ここはこうするほうがお客のためだ」と係の人に教えてもらったり、「お疲れ様です」と仲間同士で声を掛け合ったり、日本人にも外国人にも平等に笑顔でやさしく接し、日に日により良いボランティアができ、ワールドゲームズは成功したと実感しました。
 この11日間というのは私にとって一生忘れ得ないものです。目標であったワールドゲームズ成功は達成しましたが、それだけではない他のたくさんの収穫があったと思います。
 また、このようなイベントをするにあたって自分なりの課題も出来ました。
 私はドイツ語を勉強して、次のワールドゲームズの開催地のデュイスブルグへ行ってもう1度ボランティアをしたいと思っております。
 この夢が叶ったのならば是非今回の反省点を生かし、一味違ったワールドゲームズの歴史を築きたいと思います。
糸田 俊男 (会場設営係)
「はじめは体協の一員として始まってみると他の熱気と真面目さの中に嵌っていく自分が」
 ワールドゲームズが終わった今、TV・新聞等の特集を見るたびに、改めてすごい大会、すばらしいイベントだったことが実感として湧いてくる。そして少しでもWG大会に手伝い参加したことが喜びと楽しい思い出となっている。
 当初、ボランティア活動という純粋な気持ちよりも、地区体協の一員としてWGのプレ大会同様に手伝いをしてみたかっただけ。始まってみると、他のボランティアの人々の真面目さと熱気、世界から集まったトップクラスの選手の競技、そんな中で仕事に嵌っていく自分があった。
 市立体育館の体操系選手の「演技」「力強さ」「信じられない神業」。そして「美人」「スタイル抜群」。男女の選手に、天は二物も三物も与えていると感じた。
 開会式のパラシューティングから始まり、市立体育館の各種目全部に感動を覚え、一緒に働き、一緒に弁当を食べたボランティアの皆さん、そして班長の太田さん、神田さん、ありがとう、また、いつか、どこかで…。
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鈴木 忠 (警備交通班)
「反省点5ヶ条。次に生かして!」
 アジアでの初めての秋田大会決定後、何らかの形で参加できないものかとひそかに考えていた。
 各種のスポーツ大会を体験したヤングの頃の気持ちを何年振りかで思い出そうとした。ボランティアには秋田コンベンションや、国の災害技術ボランティア等に登録し、経験も自分なりにあった。
 最初は仲間が多く名前と顔が一致せず、失礼したこともあったと思う。だけど自分の配置場所や役割を確認し、その目的に向かいこの暑い期間を乗り越え感動で充実感を得た。初日は秋田駅でシャトルバスの案内、その後市立体育館の警備と観客の案内を担当し、人の群集心理も味わい、自分もまた、今後の更なる活動の知識向上に役だった。
 今回のボランティアで感じた主な点を簡単に記す。
1. 十人十色であるが、自分流に強要する仲間には問題が残る。
2. 最終日は食事時間もままならず、弁当やお茶もなく冷たい水だけが待っていて、感動が一気に冷めた。ようやく得た休憩時間でも、会場を覗くのを断る支援職員もいて担当部署のリーダーにより差があった。
3. 競技中にフロアで食事していた女子の外国人がいて、観客の中年女性からマナーが悪いとクレームがあり、支援職員に伝達したが、その外国人に連絡が取れなかった結果、最後までクレームの女性から睨まれた。
4. 一部の観客で通路に平気でゴミを捨てる人、競技終了後食事のゴミ袋を置いていく入がいた。家庭でもこのような生活をしているのだろうか。
5. IDカード用の写真を半年前に提出し、8月5日の指定会場に貰いに行ったが、未だ出来てなく開催当日も担当部署になく、ボランティアの活動にも支障があり、再三の交渉でようやく4日目に手元に届いた。このようなIDの管理体制の不始末を明らかにして、明快な解答がほしい。
 定年退職後、これまで未熟な人生を反省しつつ、二次就職をしながら今までお世話になった分をお返しすることが入生と考えて色々の行事に参加している。子供の頃は病気で生死をさ迷い、学生時代に体作りしたお陰で、今まで健康に恵まれ趣味の登山と写真、ダンススポーツ等を楽しんで幸せを感じている。
 今回はサークルの多くの同僚から、ご苦労様の一声に大変心強く励みを感じた。
佐藤 久子 (場内整理 清掃係)
「ひとりでも行動を興す勇気を持とう」
先ずは秋田ワールドゲームズ2001に関わったすべての人々に大変ご苦労様でしたと申し上げたいです。
開会式は、お客という立場で見させていただきましたが、“感動”の一言に尽きます。それと同時に、秋田県民の底力を思い切り感じました。
秋田県のイメージは、急速な高齢化、若者の流出、人口の減少等々あまり明るい要素がないように思われますが、今回の世界的なイベントを大成功させたことで、もっともっと県民は自信を持って、自然のたいへん美しい秋田で生き生きと暮らして行ってほしいと思います。私はこの度のボランティアは、まったくひとりで申し込み参加したことでしたが、たくさんの仲間に出会って多くのことを学びました。
 私は50代ですが、老後はまだまだ長く続きます。楽しく明るい老後を送るには、ひとりでも行動を興す勇気を持とうと思いました。するとその先には必ずや「感動」、「よろこび」、「仲間」があることを知りました。
本当にありがとうございました。
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渡部 真盛 (警備交通班)
「目標に向かうその努力の中に幸福が」
 ボランティアの目標を達成する過程のその努力の中にこそ幸福感はあるのです。
 どんなことを行うにも、努力には苦痛と忍耐が必要です。だからこそ、ボランティアの努力というのです。苦痛と忍耐を克服して努力し、一歩一歩向上していくところに人間としての充実感と喜びがあるのです。
 思ったことができる勇気を自分のためにできることも大切ですが、他人のためにできる人は、心のやさしい人です。他人に勝とうとするより、相手以上に努力をせよ。勉強でも、仕事でも、スポーツでも、勝負の世界でもライバルが存在します。相手をライバルとして意識する間はあなたは相手に勝つことはありません。相手に勝とうとする、他人に振り回される人生よりも、相手以上の立派な仕事や業績が達成されるよう努力することが大切です。他にライバルを求める負け犬根性でなく、常にマイペースで自分に打ち勝つ努力をする人が、やがて、相手をも凌いでくるのです。目標になる人を持つことはよいことです。しかし、その人と競い合うのではなく、その人以上のものを持つ努力をすることです。
 大切なことは一生懸命に生きること。まだまだ、十分に生き切っていない自分に気づくことです。全世界を知るより自分を知るほうが難しい。
金 絵里子 (報道広報係)
「改めて外国語を学びたいという意欲!」
 もともと、国際交流に興味がありました。秋田市役所でWGボランティア募集のパンフレットを見つけ、やってみたいと思いました。迷いもありましたが、結果的には参加できて良かったです。
 8月16日の開会式はTVで観ていましたが、秋田らしさが出ていて、何より集まった全員が国を問わず一体となっていた姿に感激しました。
 業務で歩き回って疲れていた時、外国人の女の子が私にあいさつしてくれました。何気ないことなのに、彼女の笑顔に勇気づけられた思いでした。この大会を通じ、私は改めて外国語を学びたいという意欲を感じました。
 最後に皆様、WGお疲れ様でした。








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