5-3 整備・運営コストの概算の検討について
5-3-1 初期投下資金の考え方
マリーナ整備にあたっては、最初の段階で保管隻数を想定し保管施設の整備規模を設定すると、保管契約者(会員など)の獲得までのタイムラグなどの発生により設備投資リスクが非常に高いものとなる。とくに昨今の経済状況では、新規ボートユーザーの増大は考えにくく、また、現状の宇治山田港湾内の放置艇の現状を鑑みれば、放置艇に対する規制の強化なしに一定の投資をおこなうことは適当ではない。このため、三重県、伊勢市などと連携のうえで、放置に関する規制の実施や緊急収容施設の整備状況をふまえ、あらかじめ想定される初年度の保管契約者数から段階的に整備を進めていくことによりリスクの逓減をはかっていくことが求められる。
なお、平成12年4月に開業したゴーリキマリンビレッジでの2年間の設備投資額は下表のとおりである。
表 ゴーリキマリンビレッジにおける開業後2年間の設備投資額
年度 |
設備投資額 |
主な投資項目(内容) |
初年度 |
1,300万円 |
■浮桟橋の建造(10隻分:約100〜200万円)
■浚渫(10隻分:500〜600万円)
■トイレ設備の設置(約250万円)
■ローリフター(中古:約100万円)
■陸置場の整地(アスファルト舗装:1m2×6,000円)など |
2年度 |
1,000万円 |
■浮桟橋の建造(10隻分:約100〜200万円)
■浚渫(約500〜600万円)
■陸置場の整地(アスファルト舗装:1m2×6,000円)など
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備考 |
※1:造船業からの転業でなければ設備・施設面(敷地を除く)での投資だけでも5,000〜6,000万円程度の投資は必要となる(大半はスロープの整備でおおよそ2,000〜3,000万円、浚渫に1隻あたり500〜600万円)。
※2:現状では、マリーナ事業および関連事業では敷地などにかかる固定資産税などの費用をまかなえていない。この面に関しては親会社である(株)GORIKI(物流機器販売等)からまかなわれている。 |