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私のボランティア活動―その3 地域での支え合い
−片倉台自治会福祉ネットワークの試み−
 片倉台自治会会長 濱屋 正男
 
 私は現在、片倉台自治会の会長として、1600世帯、約5000人の人々の暮らしの一部、住みよい町作りという命題に取り組んでいます。この片倉台は、もともと狸や野兎の住む雑木林の生い茂る原野だった所を、西武や東急などの電鉄会社が開発造成した町で、 25年位前から住宅が建ちはじめ、今では八王子市内でも5指に入る位の大規模な団地となりました。発足当時、若い家族が多かった住民も年月も重ね、今では65歳を超える人が4分の1の1,300余人となり、一人暮らし、夫婦とも高齢者の家庭、少子化による学童の減少等々、各地で起きている問題を同じように抱えています。自治会として住みなれた町で安心して老後を過ごすために何をしたらよいか。会長2期目に入った一昨年、私は福祉委員会にまず問題提起をしてみました。しかし敬老の日のイベントなど、きちんと例年通り催すことはできても、1年交代のくじびきであたった委員さんに、私の提案は重荷だったようです。委員会にその研究チームは作られたのですが、ほとんど稼働せず、次の年度になってしまいました。
 ところがその年度の理事をつとめた4人の女性が退任し、福祉の組織の立ち上げに協力する意志を持たれたので、事は好転しました。まず近隣の老人ホームや病院などを訪れ、その実情を調査し情報を集めました。介護に関する文献も入手し学習しました。携帯電話を交代で所持し、問い合わせに備えました。
 会長3期目の昨年7月1日を期して福祉ネットワークとして出発しました。だれでも安心して暮らせる町をモットーに、高齢者・一人暮らしの病気・けが・その他緊急の用事等でお困りの方に緊急の対応をはじめました。登録したボランティア54名、コーディネーター12名という陣容となり、自治会館の一部屋に火・木・土曜日の3日間1日3時間の対応ができると全戸にお知らせを配布し、以来、そのペースで活動を続けています。
 昨年7月から約半年後に開かれた2001年度の自治会の総会で活動報告をした折、ネットワークの仕事にも言及しましたが、ボランティアが出動した回数は、月平均6件、1時間につき200円〜50円と小額ながら利用者が支払った謝金は1万8千円を越えました。無料が建前なのですが、お年寄りの中には、「一生懸命やってもらったのにお礼を上げないなんて」と、心配する方がいるのです。必要経費の電話代とか、事務用品費などは、自治会の会計から払っておりますが、ネットの利用料はそのまま自治会会計に繰り入れ、ボランティアは全くの無報酬で活動していただいています。
 2000年秋の市の消費展でこれらの取り組みが1枚のパネルで紹介されたり、消費者センターの作製したパンフレットに掲載され、参加した市民700人近くの中で興味を持った方々から私共の自治会の取り組みをぜひお話ししてと、声がかかるようになりました。館が丘自治会には午前中をかけて講演し、質疑応答もありました。
 そのほかにも高層マンションの自治会の役員十数名が、初夏のある朝、団体で話を聞いて参考にしたいと訪ねて見えました。年間4回発行される八王子の「社会福祉協議会だより」の編集係の方から、記事にしたいので、ネットの活動状況を取材に行くと申し込みがあったのも、この頃の事でした。これは、5大新聞をとっている世帯には、必ず折り込みで配られるということで、私共の片倉団地に興味を持つ方もかなり増えたようです。
 10月19日のいちょうホールでの催しでは、日野原重明先生の「新老人論」や、「ボランティアの心」のお話に触発され、自治会会長としてなお、頑張ろうという元気をいただきました。
 
 
11月の新入会員をご紹介いたします
一般会員 年会費4,000円
冨沢文絵
医療職会員 年会費6,000円
笠原和子 亀田美佐子 小泉公子 齋藤孝子
斎藤丈志 森田昌弘 山口睦子
 お名前は50音順、敬称は省略させていただきました。
私の簡単料理 1月のお料理
わかめとたらのスープ 
 
●材料2人分
  わかめ(水でもどし筋を取り一口大に切る) 15g
  たら(皮を取りのぞき3等分に切る) 2切れ
  長ねぎ(白い部分をせん切り) 1/2本
  ごま油     小さじ2
  酒       大さじ3
  水       2カップ
A しょうゆ    大さじ1/2
A 塩こしょう    各少々
  いり白ごま   大さじ1
 
●作り方
 [1]鍋にごま油を熱し、たらとねぎを妙め、酒を加えて沸騰させ、アルコール分を飛ばし、水を入れて煮たたせる。
 [2][1]のあくを取り、中火にして5分煮込み、わかめを加えて1分煮てAで調味し、仕上げにごまをふる。
 たらとねぎを妙めるとき、たらの身をほぐさないよう、ていねいに妙めると仕上がりがきれいになる。
料理紹介 松尾 素子
 
 足腰をさすりさとして紅葉狩
 天と地と碧空に舞う花芒
木下 陽子
 
 湖面凪ぎ夕日に映える山沈め
 露天風呂紅葉舞い降り同人に
黒澤 公夫
 
 改札を出て急ぎ足日短か
 診察を待つ皆無口咳をして
 踏まれたるらしく足するバッタかな
杉山 いはを
 
 昨年夏東京・大阪で上演された2001「フレディ〜いのちの旅」が厚生労働省社会保障審議会推薦児童福祉文化財に決まりました。








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