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月刊広報誌「教育医療」2001年8月

 事業名 健康教育の啓蒙普及並びに調査研究(Enlightening movement & Research of Health education
 団体名 ライフ・プランニング・センター 注目度注目度5


体験記
今を大切に −痴呆の介護を通して−
 かまくらりんどうの会 渡辺 ヨシ
 
 朝4時40分に起床し,鎌倉の笛田グランドのまわりを1時間あまり,一人ではじめた早朝散歩も今は仲間が増えました。おしゃべりをしながら,季節を感じるひととき。私にとってはこの時こそ生きる原点と実感し,共に支え合うことの意義を考えさせてくれるひとときでもあります。父母の介護で中断はありましたが,もう17年から18年続いている朝の習慣です。
 父母を迎え一緒に暮らしはじめたのは,父が87歳,母が85歳,そして主人が64歳,私が58歳,10年前のことでした。この年になって父や母と暮らせるうれしさで,痴呆の介護がどんなに大変であるかまで知りませんでした。また知らないからこそできたのかもしれません。両親と暮らすようになってからは,寝たきりにしては大変と,あまり歩きたがらない高齢の父母を散歩や買い物に誘い,叱吃激励,無我夢中の毎日でした。とてもよい介護とはいえませんでした。当時のことを思い出すと悔いばかりが残ります。
 そんな折,「かまくらりんどうの会(痴呆高齢者を支える家族の会)」を知り,思い切って両親2人を連れて出かけてみることにしました。会の方たちは,そんな不安な気持ちを察するかのように,笑顔で迎えてくれました。その時のことは今でも忘れられません。同じ悩みを持つ方々の涙ながらの訴えを聴きました。「一人では負いきれない精神的,肉体的苦痛を皆で支えましょう」という声に,肩の荷も軽くなりました。初めての会で自分の思いのたけを聞いていただき,大きな力になりました。
 あれから10年の年月が過ぎました。父は91歳で逝き,両親を優しく迎えてくれた主人も71歳で逝ってしまいました。
 いま母はホームでお世話になっています。毎週母に会いに行き,母がホームで過ごせることを感謝して,縫い物のボランティアをはじめました。毎回,さまざまな繕いものが私を待っていてくれます。ホームとのお付き合いも7年になります。大変な時を支えてくれた「かまくらりんどうの会」や「ホーム」でのお手伝いが私の生甲斐になりました。これからもあまり気負わず,「今を大切に」父母のおかげで得た大切な友人に支えられながら歩んでいきたいと思います。
かまくらりんどうの会とは
 
 痴呆性老人を支える家族の会として1989年(平成元年)に発足しました。
 家庭でできる介護の知恵を分かち合い,明日につながる介護を目標にする会です。活動内容としては,専門の方々をお招きし,介護者の体験を話し合ったり,歌やゲームを中心に「みんなでデイ」の家族会,お食事をともにするリフレッシュのための懇親会,時には介護者仲間の集まりで,昼食をしながら楽しく話し合うこともあります。
 
痴呆相談「りんどうテレホン」
ニイサン ナヤミゼロ
0467-23-7830
 毎月,第一,第三,土曜日の午後1時から4時まで,福祉センターで受けています。
「苦労を一人でしょわず,みんなで力を合わせれば,きっとよい知恵もでてきます」。かまくらりんどうの会は,そういう人たちの集まりです。








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