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どうぞよろしく
事務局長 堀 勇一
 
 前職を定年退職して、ほっと肩を撫でおろしていた平成13年2月、予想もしなかった某スカウトから電話がかかった。曰く「まもなく電話相談を中心とした被害者支援のボランティア団体が立ち上がる。ついては家に引篭もっていないで、そこの事務局を引き受けてくれないか…」とのお告げ。ボランティアには一応関心はあったものの、突然のことでいったいどういう活動をするものか、見当がつかない。
 少し考えてみて、と返事をしたものの話を聞くうちだんだん心細くなってくる。時間が切迫してきてゆっくり考える暇もないうち、とうとう引き受けざるを得ない流れになってしまう。
 紅谷会長や武井委員長等立派な先生や超ベテランでオーラを放つ相談員さん達を紹介されるに及んで、もうコチコチで何をしゃべっているのか解らないうちに本流へ呑み込まれてしまった次第。
 さて、そんなこんなのうち平成13年11月18、19日には全国ネット主催の研修会と翌日のフォーラムに参加させて頂き、貴重な勉強の機会を与えて下さった。
 全国から同じ目的を持ち、同じ活動をしているベテラン同志の気迫と生の声に触れ、またフォーラムでは総理大臣、国家公安委員長、警察庁長官らの臨席のもと、熱気あふれる会場の末席に参加できたことで、久方ぶりに年齢を忘れて高揚している自分がそこに居た。
 「世界一、治安の良い安全な日本の再構築を…」と呼びかけた総理の言葉をはじめ、大谷同志社大学総長の被疑者被告人に偏重した戦後の人権尊重のアンバランスに正面から切り込まれた「犯罪被害者問題30年」の講演等、傾聴に価する中味の濃いイベントであった。
 また前後するが、初日の研修会では分科会と全体集会が行われ、山上皓ネットワーク会長はじめ多田治夫先生、富田信徳先生らから、こもごも
○しっかり学びサービスの質を高めよう
○交流を深め切瑳琢磨しよう
○電話相談等の精神的支援から直接支援、危機介入等へと支援の質を向上させよう
○全国どこでも、いつでも、誰でも、等しく支援が受けられるネットワークを構築しよう等と総括され激励を受けた。
 以上、ほとんど全国大会の概要報告の形となったが、一人でも多くの被害者の支援に役立ち得るよう、胸に熱い炎を燃やし続け、スタッフの皆様が働き易い環境作りに微力を捧げたいと思っていますので、何卒よろしくご指導ご支援のほどお願いいたします。
相談電話受信件数の概要(平成13年4月〜12月)
月(開設日数) 受信件数 一日平均 内訳
曜日別 男女別 時間別
午前 午後
4月(8日) 14 1.8 8 6 6 8 5 9
5月(7日) 6 0.9 2 4 3 3 1 5
6月(9日) 12 1.3 4 8 2 10 5 7
7月(8日) 4 0.5 1 3 1 3 2 2
8月(9日) 4 0.4 2 2 0 4 1 3
9月(8日) 4 0.5 2 2 2 2 3 1
10月(8日) 6 0.8 5 1 0 6 2 4
11月(8日) 13 1.6 8 5 0 13 5 8
12月(8日) 3 0.4 1 2 1 2 2 1
計(73日) 66 0.9 33 33 15 51 26 40
総計(73日)     66 66 66
内容別内訳
事項 件数 事項 件数
不倫問題 14 21% 覚せい剤 1 2%
交通事故 8 12% 消費者ローン 1 2%
不動産紛議 6 9% 窃盗被害 1 2%
少年非行 4 6% 対警察苦情 1 2%
いじめ 3 5% 教師非難 1 2%
債務不履行 3 5% 妊娠問題 1 2%
近隣交際 3 5% DV被害 1 2%
離婚問題 3 5% 脅迫被害者 1 2%
病苦 2 3% 生活不安 1 2%
ストーカー 1 2% 借金苦 1 2%
ストーカー後遺症 1 2% 犯罪不安 1 2%
虐待後遺症 1 2% 被害妄想 1 2%
地震被害 1 2% その他 4 6%
総計 66件








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