日本財団 図書館


九州圏における海運振興関連施設整備
1.生鮮食料品輸送・保管のための保冷コンテナ及び冷凍コンテナの整備
 離島に不足している生鮮食料品の安定供給及び水産物並びに漁獲物の流通過程で一時保管を図るため、保冷コンテナ及び冷凍コンテナを製作し、旅客定期航路事業者に管理委託することにより、離島住民の民生の安定に資するものである。
 
平成13年度 保冷コンテナ 3個整備
  冷凍コンテナ 1個整備
◎保冷コンテナ整備による効果
[1]生鮮食料品の安定供給
   生活必需物資である野菜・果物・乳製品等の生鮮食料品は、その大部分を本土からの海上輸送に頼っており、従来簡易コンテナや通常貨物として輸送されるためその鮮度は著しく低下、また、腐敗することが多かったが、本事業により整備が進み、離島住民に対する安定供給と物価の安定に多大な成果をあげている。
[2]荷役時間の省力化
   コンテナ化の進展により荷役作業の大幅な省力化、効率化が図られた。また、荷役作業時間が大幅に短縮され、定時運航確保とスピードアップにより離島住民に利便性向上に大きく貢献している。
◎冷凍コンテナ整備による効果
[1]生鮮食料品の安定供給
   特に過疎離島では、冷蔵倉庫等の設備がない所が多く、冷凍コンテナを岸壁等の陸上に設置して備蓄し、生鮮食料品の安定供給と物価の安定に寄与している。
[2]航路事業者の輸送サービスの向上
   生鮮食料品の輸送は長時間にわたり、また、荒天による欠航(航路によっては、1週間以上)・遅延時等には腐敗することが多かったが、コンテナ化により、鮮度維持と同時に荷役時間の短縮とドア・ツウ・ドアの輸送サービスが可能となった。
[3]離島の経済水準の向上
   九州本土まで遠く、便数の少ない離島においては、生産される生鮮物は、殆どが流通に乗らず経済効果が上がらなかったが、冷凍コンテナの設置により市場に入り、離島住民の経済水準向上は、離島振興をはじめ民生安定に多大な効果をあげている。
[4]航路事業者の収益性の改善効果
   従来、離島で生産される生鮮物は、殆ど流通に乗せることが出来ず、定期航路の復荷運賃収入も皆無であったが、冷凍コンテナの設置により復荷が確保できることになり、貨物運賃収入もアップし、航路収益の改善が図られることにより、輸送サービスの向上と民生安定に寄与している。








日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION