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母子保健推進員に期待すること
 虐待は基本的には育児の困難性の現れともいえます。また、誰でも判断できますが、クロかシロかはっきりさせるというような問題ではありません。
 「何かおかしい」と疑いを持つことが重要で、育児に関わることから援助を開始することが予防になりますし、情報が集まり虐待の判断がしやすくなるともいえます。
 「虐待でないと思いたい」という気持ちは、子どもと親が直面している困難な子育てをますます深刻化させます。困ったお母さんだと思うのはなく、どうか、お母さんに寄り添いお母さんを受容し、よき援助者になってください。
 虐待とわかったときには、児童相談所に通告しますが、通告者を特定させるような情報は守られますので、特に重い虐待が見つかったときには躊躇せずに通報してください。発見の瞬間から援助は始まるのです。
 母子保健推進員は、地域でずっと親子を見守ることができます。また、子育てを経験した、あるいは子育て中の母子保健推進員は、ピア(仲間による)カウンセリングを行うことができ、これは育児の問題を抱えている母親には非常に有効です。
 虐待を正しく理解し、虐待された子どもが虐待する親にならないことを目標に、地域で活発に活動されることを期待します。
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