アフリカ　アフリカは、2000年の国際到着者数は推計で4.3%増加した。モーリシャス、モロッコ、チュニジアは、すべて力強い成長を遂げた一方で、アフリカ最大の目的地である南アフリカは悪化した。

　

南・北・中央アメリカ　南・北・中央アメリカでは、カリブ海が最も急速な成長(11.1%)を記録し、また一方、北アメリカは4.8%と堅実に増加した。米ドルが強いにもかかわらず、アメリカヘの国際観光客到着数は、主要な海外マーケットが継続的に成長したことで4.9%増加した。

　

東アジアおよび太平洋地域　東アジアおよび太平洋地域は、中国およびその特別行政地区である香港およびマカオにおける高い増加率に後押しされ、観光客到着数が増加した。東南アジア(特にタイ、マレーシア、ベトナム)は、観光施設の供給能力をしのぐ需要で、世界中に人気のある旅行目的地の一つとなってきている。オーストラリアは、シドニー・オリンピックとその周辺地域の広報により、観光ブームを享受した。

ヨーロッパ　2000年には、ドイツがエキスポ2000で、またイタリアがバチカン聖年祭で、大勢の観光客を惹きつけたので、ヨーロッパは世界ツーリズムのスター選手になった。東ヨーロッパ諸国は、コソボ紛争が終わった後に回復し、そしてトルコは、不安定な情勢と自然災害に起因する観光不振が2年間に及んだが、立ち直った。

　

中東　中東のツーリズムは、イエス・キリスト生誕2000年の記念祭に、キリストの一生と結びついた歴史的な場所にかつてないほどの観光客が集まったので、最高の年となった。その地域は、この年の最初の9ヶ月間には到着数は20%も上昇したが、最後の4半期に武力衝突が再開したので、勢いはあるものの、12.3%という低い伸び率に終わった。エジプトの力強い成長は現在進行中であり、地域発展におけるもう一つの実質的な貢献要素である。

　

南アジア　南アジアは、2000年におけるもう一つの成功物語である。観光客到着数が11%、すなわち世界平均を約4ポイント以上も上回る増加をした。南アジアは世界的に有名なイベントを一つも主催しなかったのだが、観光客は、ますますエキゾチックな目的地(とくにイランやインド)を探し求めているからである。