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第3章 まとめ
3.1 まとめ
 本研究では、現時点での最新のデータを基に北西太平洋における海底地形を求めることを最終目的に、衛星アルチメトリを用いた海底地形推算手法についての研究を行った。
 本事業は3ヵ年にわたって行われたが、各年度の作業概要は以下の通りである。
 初年度は、既存の水深の数値データ及び重力データについての調査、推算手法の検討及び推算プログラムの作成を行った。推算プログラムを用い、モデル海域を日本海の大和堆、太平洋の小笠原海台、三陸沖の3箇所の水深予測を行い、観測水深との誤差を考察した。
 次年度は、推算プログラムに改良を加え、水深予測精度の向上を行い、ヘス海膨付近をモデル海域として予測結果の検討を行った。
 最終年度である本年度は、陸地標高及び海岸線の考慮等、推算手法の精度向上を更に行い、対象海域(東経120°〜180°、北緯0°〜48°)全域において以下のデータを作成した。
1) 北西太平洋(東経120°〜180°、北緯0°〜48°)全域における水深・標高1分メッシュデータ(ロウパスフィルター無処理及び処理済みの2種類)
2) 上記海域における200m及び500m間隔水深コンターデータ
3) 日本周辺(東経120°〜150°、北緯18°〜48°)における水深・標高30"メッシュデータ
4) 上記海域(東経140°〜150°、北緯18°〜24°は除く)における水深コンターデータ(200m間隔を基本とする)
1)及び2)については実測水深データ及びアルチメトリ・データを用いて推算し、3)及び4)については本事業で新たに作成した水深コンターデータ及び既存の水深コンターデータ、メッシュデータより作成した。
 本研究の成果として、既存の水深メッシュデータ(2分メッシュ)より細かいメッシュの、最新の船舶観測水深を取り込んだ海底地形データを作成することができた。








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