日本財団 図書館


3.調査分析結果
 ここでは、紙面の都合から、全国貨物純流動、代表交通機関別にみた流動量、出荷一件あたりの貨物量、物流の原単位(製造業)の解析結果について取りまとめる。
3-1 全国貨物純流動量
 母集団推計の結果、全国貨物純流動量(年間出荷量)は、約33億トンであった。95年調査と比較すると7.1%の減少となっている。また、産業構成をみると、製造業が61.2%で最大となっており、以下、卸売業16.9%、鉱業14.0%、倉庫業7.9%の順となっている。
 年間出荷量の品類構成をみると化学工業品が37.5%と最も大きなウエイトを占めており、以下、鉱産品24.9%、金属機械工業品15.6%の順となり、この3品類で年間出荷量全体の78.0%を占めている。
 
図1 産業別年間出荷量
(拡大画面: 55 KB)
z0002_01
 
図2 品類別年間出荷量
(拡大画面: 65 KB)
z0002_02
 
3-2 代表交通機関別にみた流動量
 代表交通機関別の年間出荷量をみると、営業用トラック52%、自家用トラックの30%となっており、全体出荷量の82%が代表交通機関としてトラックを利用している。一方、輸送距離帯別にみると輸送距離が長距離化するほど海運のシェアが高まる傾向にある。
 
図3 年間出荷量の代表機関別シェアの推移
(拡大画面: 60 KB)
z0002_03
 
図4 輸送距離帯別にみた代表輸送機関別シェア
(拡大画面: 67 KB)
z0002_04
 
3-3 出荷一件あたりの貨物量(流動ロット)
 3日間調査の流動量は、重量2,769万トン、件数1,596万件となっている。流動ロットは、1.73トンとなっており、過去からの推移をみると減少傾向にあり、貨物の小口化が進んでいることがうかがえる。また、流動ロットの構成を件数べ一スでみると、0.1トン以下の貨物が64%を占めている。過去からの推移をみると、0.1トン以下の貨物の占める割合が拡大しており、これが、流動ロットの減少に結びつく結果となっている。
 
図5 流動ロットの推移
  (3日間調査 単位:トン/件)

 
3-4 物流の原単位(製造業)
 物流の原単位は、一定の売上(出荷額等)、労働力などに対して発生する貨物量の基準となる。製造業の出荷額1万円あたり出荷量は69kgであり、過去からの推移をみると、出荷原単位は減少傾向にあり、貨物の高付加価値化が進んでいるといえる。また、製造業の従業者1人あたり年間出荷量は215トン、1事業所あたり年間出荷量は5,846トンで、いずれも出荷原単位は増加傾向にある。
 
図6 製造出荷原単位

 








日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION