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1 ごあいさつ
第4回「俳句甲子園」全国高校俳句選手権大会 正岡子規100年祭記念大会の御礼
謹啓
 今年第4回を迎えました「俳句甲子園」は、正岡子規100年祭記念事業として、全国高校俳句選手権大会の名に相応しく北は青森弘前市から南は九州熊本市まで全国24校の皆様に御参加戴き、熱気溢れる大会を実施することが出来ました。参加選手の皆様、そして引率戴きました先生方、本当に有難うございました。心から御礼申し上げます。
 8月17日、松山市のご協力により、愛媛県以外の参加者の皆様に「子規記念博物館」をご見学いただき、野外活動センターの屋外ステージで思い出作り、ウェルカムパーティーにて地域を超えた相互交流を図って戴きました。長旅の疲れも忘れ言葉を交わしつつ正岡子規関連の文化交流イベントに一喜一憂する。十分なおもてなしができたとは申せませんが愉しい一時を過ごして頂けたと思います。
 8月18日、商店街での開会式。熊本信愛女学院高等学校、伊原桂子さんが溌刺と選手宣誓で宣言したとおり、総勢131名総ての参加者が17文字の凝縮した言葉を駆使して自らを表現し、互いに議論の場において各校一体となり互いの主張を理解し、より高い水準を目指して丁丁発止議論する。そのエネルギーは、俳句文学の復興の為、研究・努力・議論に費やす時間を惜しまない子規を代表とする明治期の松山の若者たちに通じるものがあります。しかも、多くの観衆の前で臆することなく(俳句という伝統的文学を介して)自己表現する機会は、もちろん当時には無くこの大会でしか経験できない貴重な瞬間だったと思います。引き続き文化交流イベントと称して敗者復活戦のテーマとした「谷川俊太郎&Divaのコラボレーション」。ことばを巧みに操り繋げてその世界を大きく広げ私達に指し示す、日本を代表する世界的詩人谷川俊太郎さんの詩の朗読、ことばに音をつけて更に象徴的に展開するDivaの演奏をライブで鑑賞し、参加生徒たちは日常使っていることばの「多様性」、音楽とのコラボレーションによる「可能性」、そして変化しつつ受け継がれてきたことばの「必要性」を、発せられる「ことばのちから」に実感した事でしょう。
 8月19日。前日発表と即興性を要するにも関わらず、それぞれの俳句・互いの鑑賞は共に素晴らしい内容でした。壇上で繰り広げられることばの交流が場内満員の観客を魅了して大会は進行して行きました。
 主催者代表で大会会長である私自身、第4回「俳句甲子園」に携わる事で随所に感動を参加者・観客・スタッフと共有する事ができました。本当に充実した3日間をありがとうございました。ご共催戴きました松山市様、松山21世紀委員会の皆様、昨年来ご支援戴いております日本財団始めご協賛企業・団体の皆様、ご後援戴きました愛媛県を始めとする行政、企業、団体の皆様。大会実施を快諾戴きました中央商店街各振興組合の皆様方、今回初めて御協力戴きました一般・学生ボランティアの皆様方、そして第1回から変わらず温かくサポート下さっている夏井先生始め地元俳句団体の皆様、本当にありがとうございました。「俳句甲子園」を通じて高校生達を中心とする松山から発せられる文化的交流の輪を更に広げられるよう、主催者として更なる努力を御約束致しまして、今大会成功の御礼並びに結果報告に際しての御礼のご挨拶とさせていただきます。これからも変わらぬご支援、よろしくお願い申し上げます。
謹 白
社団法人 松山青年会議所
理事長 山本 恒久
 








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