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4.2.6 成果と今後の検討課題
4.2.6.1 成果
(1) 導入当初に懸念された圧力試験容器の気密性に対処出来るノウハウが得られた。
(2) 本研究用に導入したMCPVT試験装置で最大圧力上昇速度及び最大圧力ともに再現性良く測定されることが確認され、今年度の検討目的である国連ラウンドロビン試験に対応出来る機器整備と試験手順の習熟が計られた。
(3) 昇温速度が速いと電気炉温度と試料温度の熱遅れ及び温度分布に差を生じる等の意見があるが分解速度の緩やかな物質には、5℃/min以上の速度が妥当との結果を得た。
(4) 圧力導管の長さが測定値に与える影響が大きく、クロスチェックに際して圧力センサー位置の距離が無視出来ない結果となった。
(5) 分解速度の速いBPOのような物質は昇温速度及び圧力導管の長さ等の影響を受けずに一定の測定値が得られるが、分解速度の緩やかな物質は試験条件により測定値が変動する結果となり試験条件の統一化が必要である。
 
4.2.6.2 今後の検討課題
[1] 国内クロスチェック結果の解析と試験結果に影響を及ぼす要因の検討
[2] 標準試験条件及び判定基準の検討
 
参考文献:「14102の化学商品」、化学工業日報社(2002)
 
謝辞
 危険性評価委員会の各委員の方々に御助言を頂きましたことに対して厚く御礼申し上げます。また、試験の機会を与えて頂きました消防研究所及び社団法人日本海事検定協会、資金援助して頂きました日本財団に厚く御礼申し上げます。

予備検討

 圧力容器の改良
写真1 容器購入時
写真2 改良1
写真3 改良2
 図-1
図1 水の蒸気圧比較による気密テスト
昇温速度が測定値に与える影響
図2 昇温速度に対する最大圧力上昇速度の関係
試料と圧力センサーとの距離が測定値に与える影響
図3 試料と圧力センサーとの距離に対する最大圧力上昇速度の関係
図4 試料と圧力センサーとの距離に対する最大圧力の関係








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