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2 ごみ処理・リサイクル状況
(1) ごみ処理の概要
 
[1] 分別区分とごみ処理の概要
ア. 分別区分
 松山市では、平成9年4月1日より、それまで4種分別(可燃ごみ、資源ごみ、粗大ごみ、有害ごみ)から7種分別に変更した。分別区分は、可燃ごみ、金物・ガラス類、プラスチック類、紙類、埋立ごみ、粗大ごみ、水銀ごみである。
 
イ. ごみ処理の概要
 可燃ごみは、生ごみや紙くずなどの燃えるごみで、南及び西クリーンセンターで焼却されている。埋立ごみは、茶碗や皿などの陶磁器、白熱球などの燃えないごみで、横谷廃棄物センターで埋め立てられている。粗大ごみは、家具や家電製品などで南クリーンセンターで破砕されている。水銀ごみは、蛍光灯、鏡、体温計、水銀を含む乾電池で、保管後、民間処理施設で委託処理されている。
 平成9年度に、これまで資源利用ごみとして一括で収集されていた資源物の分別区分が、金属・ガラス類、プラスチック類、紙類の3区分になった。金属・ガラス類は、空き缶や空きびんなどで、民間処理施設でリサイクルされている。プラスチック類は、食品の容器やトレー、ペットボトル、シャンプーやリンスの容器などで、民間処理施設でリサイクルされている。紙類は、新聞・折込チラシ等、段ボール、本・厚紙、紙パックなどの4分類で排出され、民間処理施設でリサイクルされている。
 本調査研究の対象である剪定枝は、可燃ごみに区分されている。食用廃油は、新聞などに吸い込ませるか、固化剤で固めるなどして、可燃ごみとして区分されている。
図表3-5 松山市のごみの分別区分
分別区分 内容 袋の色指定
可燃ごみ 生ごみ、紙くず、布類、ティッシュや洗剤の箱、紙袋、封筒、アルバム、バインダー、500ml未満の紙パック、内側が銀色の紙パックなど 白色・半透明袋
金物・ガラス類 空き缶など金物類、空きびんなどガラス類、ペットボトルのキャップ 無色透明袋
プラスチック類 弁当、カップメンの容器、トレー、ペットボトル、シャンプーやリンスの容器、100円ライター、CD、豆腐やプリンなどの容器、カセットテープ、ビデオテープ 無色透明袋
紙類 4分類 新聞、折込チラシ、情報誌
段ボール
本・厚紙
紙パック(500ml以上)
ひもで縛る
埋立ごみ 茶碗や皿などの陶磁器、白熱球、水銀0使用の乾電池、へルメット、カメラや時計などの精密機器 無色透明袋
粗大ごみ 家電製品、家具、布団、テニスラケット、自転車、原付バイク そのまま
水銀ごみ 蛍光灯、鏡、体温計、水銀を含む乾電池 無色透明袋
(資料)松山市清掃事業概要(平成13年度)
図表3-6 松山市の分別チラシ
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[2] 収集
 松山市では、家庭ごみの収集を行っている。事業系ごみ、あるいは家庭ごみであっても一時多量ごみ(1回15kgを超える場合)については、排出者による自己搬入または市が許可した廃棄物収集業者(許可業者)により収集されている。
 
ア. 収集回数と収集日
 可燃ごみは、月木、火金、水土の週2回、地域を3区分した曜日収集方式で収集されている。
 金物・ガラス類、プラスチック類、紙類、埋立ごみは、月2・3回である。これらの収集日は、可燃ごみと重ならない曜日が設定され、例えば、可燃ごみが火・金曜日の地区であれば、金物・ガラス類は月曜日の奇数日、プラスチック類は月曜日の偶数日、紙類は木曜日の奇数日、埋立ごみは木曜日の偶数日に設定するよう、同じ日に複数の品目を収集する重複収集を回避している。
 水銀ごみは年4回収集されている。粗大ごみは、地域を4区分し、地域ごとに排出できる指定期間(2週間)を年6回定めている。市民は、指定期間内にはがきで申し込み、収集日は市よりはがきで伝えられる。
 なお、粗大ごみは、各戸ごとに収集する戸別収集方式を、その他はごみ集積所を使用するステーション方式を採用している。
 
イ. 収集車両
 可燃ごみ、金属・ガラス類、プラスチック類、埋立ごみ、水銀ごみは、パッカー車で収集されている。粗大ごみは、主にパッカー車で収集されているが、一部をダンプ車で収集されている。紙類は、主にダンプ車で収集されているが、一部をパッカー車で収集されている。
 本調査対象である剪定枝を収集する場合にはパッカー車が適しており、食用廃油を収集する場合にはダンプ車や平ボディ車(通常の荷台のついたトラック)が適していると考えられる。
図表3-7 松山市のごみ収集方法
分別区分 収集回数 収集方法 収集車両 台数
可燃ごみ 週2回 ステーション方式 パッカー車 44台
金物・ガラス類 月2・3回 ステーション方式 パッカー車 11台
プラスチック類 月2・3回 ステーション方式 パッカー車 11台
紙類 月2・3回 ステーション方式 ダンプ車
パッカー車(一部)
24台
3台
埋立ごみ 月2・3回 ステーション方式 パッカー車 6台
粗大ごみ 年4回 戸別収集 パッカー車
ダンプ車(一部)
6台
1台
水銀ごみ 年4回 ステーション方式 パッカー車 15台
(資料)松山市清掃事業概要(平成13年度)
ウ. ごみ量
 平成12年度のごみ量は237,975トンである。内訳は、収集ごみが150,364トン、直接搬入ごみが87,611トンである。収集ごみ量の内訳は、可燃ごみが96,006トン、金物・ガラス類が9,799トン、プラスチック類が6,543トン、紙類が23,337トン、埋立ごみが1,430トン、水銀ごみが79トン、粗大ごみが12,963トンなどである。
 過去10年間の推移をみると、ごみ量は平成2年度の172,272トンから増加する傾向がみられる。収集ごみについてみると、可燃ごみは、平成2年度の98,689トンから平成9年度には87,424トンヘと減少する傾向にあったが平成12年度には96,006トンヘと再び増加する傾向がみられる。資源ごみは、平成2年度の24,906トンから平成12年度には39,679トンヘと増加している。特に、7種分別に移行した平成9年度には38,937トンと、平成8年度の27,876トンから大幅に増加している。
 平成12年度の人口1人1日当たりの収集ごみ量は870g/人日である。内訳は、可燃ごみが556g/人日、金物・ガラス類が57g/人日、プラスチック類が38g/人日、紙類が135g/人日、埋立ごみが8g/人日、水銀ごみが0g/人日、粗大ごみが75g/人日などである。
 過去10年間の推移をみると、平成3年度から平成6年度までは減少傾向がみられたが、平成7年度以降は増加傾向が続いている。可燃ごみは、平成9年度までは減少傾向がみられたが平成10年度以降は増加傾向がみられる。資源物は、平成9年度の7種分別の移行により大幅に増加している。
図表3-8 ごみ量の推移
単位(t/年)
平成年度 可燃ごみ 資源利用ごみ
(注1)
金物・ガラス類 プラスチック類 紙類 埋立ごみ 粗大ごみ 水銀ごみ その他
(注2)
直接搬入ごみ 合計
2 98,689 24,906         5,247 9 1,892 41,529 172,272
3 98,764 28,147         6,021 10 2,373 49,062 184,377
4 98,150 29,331         6,791 11 2,002 51,465 187,750
5 95,616 25,587         7,630 9 1,408 49,593 179,843
6 92,979 26,825         7,207 8 1,137 54,158 182,314
7 94,928 26,427         8,288 7 996 60,353 190,999
8 97,106 27,876         9,315 5 736 65,389 200,427
9 87,424   10,750 5,098 23,089 1,372 7,170 81 429 72,318 207,731
10 91,474   10,904 5,740 25,194 1,330 7,860 62 254 79,739 222,557
11 93,284   10,306 6,069 24,941 1,339 8,063 75 280 84,452 228,809
12 96,006   9,799 6,543 23,337 1,430 12,963 79 207 87,611 237,975
(注1)資源利用ごみは平成9年度から4区分になる。
(注2)その他は川芥・パトロールごみ
 
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(注)資源物は金物・ガラス類+プラスチック類+紙類
  その他は埋立ごみ+粗大ごみ+水銀ごみ+その他
(資料)松山市清掃事業概要(平成13年度)
 
図表3-9 1人1日当たりの収集ごみ量の推移
単位(g/人日)
平成年度 可燃ごみ 資源利用ごみ 金物・ガラス類 プラスチツク類 紙類 埋立ごみ 粗大ごみ 水銀ごみ その他 合計
2 606 153         32 0 12 803
3 601 171         37 0 14 824
4 593 177         41 0 12 823
5 573 153         46 0 8 780
6 553 160         43 0 7 763
7 561 156         49 0 6 773
8 571 164         55 0 4 794
9 511   63 30 135 8 42 0 3 792
10 532   63 33 147 8 46 0 1 831
11 542   60 35 145 8 47 0 2 838
12 556   57 38 135 8 75 0 1 870
(注1)資源利用ごみは平成9年度から4区分になる。
(注2)その他は川芥・パトロールごみ
 
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(注)資源物は金物・ガラス類+プラスチック類+紙類
  その他は埋立ごみ+粗大ごみ+水銀ごみ+その他
(資料)松山市清掃事業概要(平成13年度)
 








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