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2 実現するべき広域サービス
(1) 広域ポータルサイト
ア 情報サービス内容
 広域ポータルサイト(※)の提供すべき情報内容を、現在の提供状況、利用範囲の広域性などを考慮して設定した。
 生活基盤情報については、広域的な利用が多く見込まれる災害情報、医療保健・福祉情報、上下水道関係情報を中心に、民間、国などの機関が既に情報提供を行っている交通情報、環境情報も併せて提供することが考えられる。
 生活基盤情報の主な情報内容は図表4-3に示したとおりであるが、道路情報のように高速道路、国道といった「限定的な内容からの拡大」が必要なもの、鉄道・バス関連情報、環境情報、医療情報などのように「提供者による情報提供内容格差の調整」が必要なもの、災害情報のようにさまざまな入手ルートを開拓し「きめ細かい即時情報の提供」が必要なものなど情報内容の拡充が望まれる部分が多い。
 情報提供という基礎レベルサービスの次の段階として、チケット予約、診療予約、受講予約、遠隔健康教育、受講料支払いなど、実サービスとの連携、実サービスそのものの実現に向けて一歩踏み込んだ高度双方向サービスの提供も望まれる。
図表 4-3 広域ポータルサイトの情報提供内容(生活基盤情報)
中項目 小項目 主な情報内容
交通 高速道路、国道 工事規制情報、交通渋滞情報
鉄道 時刻表、路線図、運賃・料金案内、空席案内
チケット予約、定期券予約
バス 時刻表、運賃表、路線図
環境 大気汚染 窒素酸化物、硫黄酸化物、浮遊粒子状物質、アスベスト、ダイオキシン類 他
水質 水温、PH、濁度、COD、BOD、SS、DO 他
災害情報 被害情報 被害集計、被害詳細
水位、雨量など 水位、雨量 (累積、履歴)
ボランティア 団体概要、団体活動報告、掲示板
上下水道 手続他 手続
医療 病院、診療所 診療科目、診療時間、休診日、連絡先、地図
診療予約
救急医療 利用方法、連絡先
保険 健康講座 内容、対象、日時、場所、費用、定員、申込期日
受講予約、受講料支払い、遠隔教育
健康相談 相談名、日時、場所
相談申込、遠隔健康相談
健康診断 検診名、日時、場所、対象、料金
診断申込、料金支払い
福祉 介護 事業所名、所在地、業務概要、連絡先
保育所(園) 保育所 (園) 名、設置主体、保育指針、連絡先、開所時間、入所、(園) 定員
入所 (園) 申込
バリアフリー対応状況 施設、対応状況、地図
 
凡例: 基本サービス
高度双方向サービス
 
 
 教育、スポーツ、芸術文化情報については、地域住民の相互利用が進み、もっとも広域的な利用が見込まれる情報分野であり、生涯学習、スポーツ、芸術文化の各分野において幅広い内容の情報提供が考えられる。
 教育、スポーツ、芸術文化情報の主な情報内容は図表4-4に示したとおりである。学校教育の学校ホームページ情報については、個々の学校の独自性に任されるものであり、内容的な調整の必要はない。しかし、生涯学習、スポーツ、芸術文化については、施設内容情報などでとくにみられる「提供者による内容格差の調整」が重要である。また、講座、イベント情報など更新頻度の高い情報について「確実な更新の維持」を主催者と協力して進めていく必要もある。
 高度双方向サービスとしては、利用申込から料金払込、遠隔講座、受講やイベント後のフォローなどを一貫して実現する環境の実現が望まれる。
図表 4-4 広域ポータルサイトの情報提供内容(教育、スポーツ、芸術文化情報)
中項目 小項目 主な情報内容
学校教育 学校ホームページ 学校の沿革、行事、部活動、子どもたちの作品など
生涯学習 講座 内容、申込受付期間、開催期間、開催時間、開催地、主催者、料金、問合せ先
利用申込、料金払込、問合せ、遠隔講座、受講後の質疑
関連施設 施設概要、宿泊施設、レストラン、駐車場、入館料・使用料、所在地、電話番号、問合せ先
利用申込、料金払込、問合せ先
スポーツ スポーツ教室、イベント 内容、申込受付期間、開催期間、開催時間、開催地、主催者、料金、問合せ先
利用申込、料金払込、問合せ、受講後の質疑
スポーツ施設 施設概要、宿泊施設、レストラン、駐車場、入館料・使用料、所在地、電話番号、問合せ先
利用申込、料金払込、問合せ
芸術文化 イベント イベント概要、日時
利用申込、料金払込、問合せ、イベント関連情報の提供
芸術文化施設 施設概要、宿泊施設、レストラン、駐車場、入館料・使用料、所在地、電話番号、問合せ先
利用申込、料金払込、問合せ先
図書館 利用案内、開館時間、開館日、借りられる冊数、所在位置、連絡先
蔵書検索(書名、著者名、出版社、件名)
 
凡例: 基本サービス
高度双方向サービス
 
 観光、産業、その他情報については、これまでにも全国的な発信に向けて整備されてきた情報が多く、情報内容はそれなりに充実している。今後は、それぞれの特徴を出しつつ、内容の拡充を進めることが望まれる。ただし、観光施設については、圏域内の周遊、観光客の滞留を進めるためにも、統合的な情報提供、予約、料金支払いなどの高度双方向サービスの拡充を進める必要があろう。さらに、特産品のオンラインショッピング、地域高齢者などに向けた買い物配送サービスなど新たな試みも進められることが望まれる(図表4-5)。
図表 4-5 広域ポータルサイトの情報提供内容(観光、産業、その他情報)
中項目 小項目 主な情報内容
観光 祭り 概要、日時、場所
旧跡、遺跡 名称、概要
歴史 歴史的人物概要、時代別歴史概要
特産品 特産品名、製品内容、連絡先
オンラインショッピング
観光施設 施設概要、所在地、電話、問合せ先
利用予約、料金払込、問合せ
産業 商工団体 活動内容、特産品紹介、部会活動
企業 リンク集
オンラインショッピング
NPO、ボランティア活動   市民活動ネットワーク概要、関連団体名・代表者名、掲示板、イベントスケジュール、活動報告
申込、問合せ
 
凡例: 基本サービス
高度双方向サービス
 
 なお、住民基本台帳システムに関しては、現状では個々の自治体に限定される行政手続については、サービス提供主体である個別の自治体の提供状況、システム化の動向に依存する部分が多く、各自治体の提供意向も分かれているため、北勢地域電子自治体構想との連携関係を考慮し、当面個別自治体による提供内容の充実を求めることが適当と考える。
 
イ 活用メディアと提供主体
 広域ポータルサイトの提供サービスの提供主体、提供する際に利用するメディアを、提供の現状、今後の提供対象の拡大を考慮して設定した。
 生活基盤情報の主な提供主体は図表4-6に示したとおりである。交通関係ではJR東海、近畿日本鉄道、三岐鉄道、三重交通、八風バスなどの民間企業が主な提供主体で、提供内容、提供体制、提供密度などにも大きな差がある。予約システムなどの高度双方向サービスを実現するには個々の企業のサービス内容向上に待つところが大きいが、共通予約窓口の設定、それをもとにした予約システム化などの支援を進めることも考えられる。同様の課題が、医師会、総合病院の協力を得て実現する医療情報、社会福祉法人などの介護事業者の協力を得て実現する福祉情報についても指摘することができる。
図表 4-6 サービスの提供主体とメディア(生活基盤情報)
中項目 小項目 提供主体 提供メディア
交通 高速道路、国道 日本道路公団中部支社、国土交通省中部地方整備局 インターネット、FM
鉄道 JR東海、近畿日本鉄道、三岐鉄道 インターネット
バス 三重交通、八風バス、三岐バス、路線図ドットコム インターネット
環境 大気汚染 三重県環境総合監視システム、自治体 インターネット
水質 国土交通省河川局、自治体 インターネット
災害
情報
被害情報 三重県、自治体、桑名防災支援ネット他 インターネット、FM、CATV
水位、雨量 国土交通省河川局 インターネット、FM、CATV
ボランティア くわな防災支援ネット 他 インターネット
上下
水道
手続他 自治体 インターネット
医療 病院、診療所 総合病院、桑名医師会、員弁郡医師会、桑員歯科医師会 他 インターネット
救急医療 救急医療情報センター インターネット
保健 健康講座 自治体 インターネット、FM、CATV
健康相談 自治体 インターネット、FM、CATV
健康診断 自治体 インターネット
福祉 介護 社会福祉医療事業団、桑名医師会在宅介護支援センターえがお、社会福祉協議会、その他介護事業者 インターネット
バリアフリー対応状況 自治体 インターネット
保育所 自治体、保育所 インターネット
 
 災害情報については、国・県によって広域的な情報提供基盤は形成されているものの、地域の身近な災害状況についての情報を収集・提供する体制は十分ではない。この点について地域のコミュニティ活動団体は先行的な取組を行っており、今後自治体は連携を深めて情報提供体制の拡充を進めていくことが望まれる。
 情報提供メディアとしては、インターネットによる提供を中心に、交通渋滞情報、災害被害情報などの即時情報についてFM放送、CATV放送によって相互補完する形が考えられる。また、保健、福祉分野の講座、相談については、FM放送、CATV放送により、実体的なサービスの実現が望まれるところである。
 教育、スポーツ、芸術文化情報については図表4-7に示したとおり、三重県生涯学習情報センター、三重県図書館情報ネットワークといった情報サービスを仲介する機関が既に成立している。今後情報提供を進めていく場合、これらの機関との連携関係を明確にし、データの拡充、サービス内容の付加など相互補完関係を確立していくことが必要である。
 現状では、生涯学習情報センターに自治体などが実施している講座情報、イベント情報、施設情報などは必ずしも登録されていない。まずは、教育、スポーツ、芸術文化情報の基礎情報として、圏域内の情報の登録を進めていくことが望まれる。また、図書館情報については、各図書館のコード情報更新などシステムの更新が必要であり、一気に展開することは困難であろうが、桑名市立図書館などが順次整備に伴い接続を図っていくとのことであり、他の図書館についても連携の強化を図っていく必要があろう。
図表 4-7 サービスの提供主体とメディア(教育、スポーツ、芸術文化情報)
中項目 小項目 提供主体 提供メディア
学校教育 学校ホームページ 学校 インターネット
生涯学習 講座 三重県生涯学習情報センター、自治体、教育機関 インターネット、FM、CATV
関連施設 三重県生涯学習情報センター、自治体 インターネット
スポーツ スポーツ教室、
イベント
三重県生涯学習情報センター、自治体 インターネット、CATV
スポーツ施設 三重県生涯学習情報センター、自治体 インターネット
芸術文化 イベント 三重県生涯学習情報センター、自治体、イベント運営主体、 「What's up in Kuwana?!」 インターネット、FM、CATV
芸術文化施設 三重県生涯学習情報センター、自治体 インターネット
図書館 三重県図書館情報ネットワーク、図書館 インターネット
 
 なお、詳細な施設情報や予約、料金支払いなどの高度双方向サービスについては、現状では実施されていない。こうした情報については生涯学習情報センターとの調整を進め、独自のサービスを展開する場合にも、将来の共同利用を想定した提供情報や利用方法の統一化を進めるべきであろう。
 提供メディアとしては、生涯学習情報センター、図書館情報ネットワークの情報提供が行われているインターネットを基礎に、講座やイベントの配信などをFM放送、CATV放送と連携して進めていくことが考えられる。
 観光、産業、その他の情報については、図表4-8に示したとおりであり、自治体、商工団体、地域企業、NPOなどによって積極的に情報提供が進められているところである。今後、自治体や民間機関との連携をさらに深めて情報の拡充に努めることが望まれる。また、次世代の情報サービスとして、観光施設の予約やオンラインショッピングなどの実現も図られるべきで、民間の事業構想をもとにポータルサイト(※)の認証、決済などの共通基盤を活用したEC事業の試行、展開を推進する必要があろう。
図表 4-8 サービスの提供主体とメディア(観光、産業、その他情報)
中項目 小項目 提供主体 提供メディア
観光 祭り 自治体 インターネット、FM、CATV
旧跡、遺跡 自治体、博物館、資料館 インターネット
歴史 自治体、史料館 インターネット
特産品 自治体、産業団体、企業 インターネット
観光施設 自治体、企業 インターネット
産業   商工団体、企業 インターネット
NPO、ボランティア活動   NPO、ボランティア団体地 インターネット、FM、CATV

 
ウ 広域ポータルサイトによる地域ITサービスレベル向上効果
 これまで述べてきた広域ポータルサイトによるサービスの実現を図った場合、地域の生活や教育文化、保健医療、福祉などの分野でITサービスレベルがどのように変化しうるかを検討する。
 ITによる地域のサービスレベルの現状については、総務省が平成13年2月全国の自治体を対象に、地域情報ポテンシャル調査において地域住民のコミュニティ、暮らし、教育・文化、保健医療、福祉、地域企業の活動といった側面で調査している。その調査方法は、コミュニティ分野を例に取ると「地域コミュニテイサイト」、「NPO、ボランティア活動」、「情報公開、行政参加」という側面から評価する形とし、さらに各側面の実現レベルについて「地域コミュニティサイトのレベル0:地域ポータルサイト(※)無し」、「レベル1:地方公共団体の参画している地域ポータルサイトがある」、「レベル2:その地域ポータルサイトにメーリングリスト(ML)、電子掲示板(BBS)がある」、「レベル3:その地域ポータルサイトに地方公共団体が管理主体となっているML、BBSがある」といった具体的な実現内容チェック項目を設定して評価する形となっている。この総務庁調査の評価項目は、広域ポータルサイトによって桑名・員弁地域で実現されるITサービス内容と共通する点が多く、全国的な位置づけ、同一レベル自治体との相対関係の分析も可能であるので、これを活用してITサービスレベルの変化を計測することとした。
 まず、桑名・員弁広域連合構成自治体の上記総務省調査回答結果を平均して圏域内全体の平均値を求めた。現状の圏域内のITサービスレベルは、全分野で全国平均を下回っており、暮らし、福祉、保健医療の分野でとくにその水準が低くなっている(図表4-9)。
 さらに、個別の評価指標ごとに圏域内の現状をみたものが図表4-10である。暮らしの分野では、行政手続、防災・災害復旧、公共交通情報、公的な就業支援、通信販売・宅配といった評価項目があり、防災災害復旧、公的な就業支援ではIT関連サービスは実施されておらず、行政手続、公共交通、通信販売・宅配などの水準も全国平均の半分程度である。また、保健医療では医療機関予約、在宅診療支援、医療支援ネットワーク、福祉では介護相談、育児相談といった評価項目があり、そのすべての項目についてITによるサービスは実施されていないことがわかる。
図表 4-9 桑名・員弁地域の分野別 ITサービスレベルの現状
図表 4-10 桑名・員弁地域の個別ITサービスレベルの現状
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 こうした現状の上に、広域ポータルサイトの運用による地域ITポテンシャルがどの程度向上しうるのかをみたものが、図表4-11である。それぞれの分野の評価指標ごとに、広域ポータルの基礎サービスで実現しうるものを「着実目標」とし、双方向サービスで実現しうるものを「積極目標」として図表4-12に示した。
 まず、全国平均を大きく下回っていた分野、例えば暮らしの分野では「避難場所や避難ルートの情報を提供している」、「公共交通機関の運行ダイヤがWebサイトに掲載されている」、保健医療分野では「地域内の医療機関の情報を地方公共団体のWebサイトで提供している」、「地方公共団体が自宅からインターネットなどで入手できる疾病情報を提供している」、福祉分野では「地方公共団体で福祉サービスに関する情報をWebサイトで提供している」、「地方公共団体で育児に関わる情報をインターネットなどで提供している」といった基本的なサービスを実現することで、全国平均を大きく上回り、現在の攻令指定都市レベルにせまるサービス水準を実現することができる。
 さらに、積極目標にもとづき、講座利用申込、施設利用申込、遠隔健康相談、遠隔講座などの双方向サービスを実現することにより、政令指定都市レベルを大きく上回り、全国的にみても有数の水準を実現できるものとみられる。
図表 4-11 広域ポータルサイト運用による地域ITサービスレベル向上度合
図表 4-12 広域ポータルサイトで実現されるITサービスレベルの内容
分野 項目 レベル0 レベル1 レベル2 レベル3 レベル4





地域コミュニティサイト 地域ポータルサイトなし ○地方公共団体の参画している地域ポータルサイトがある その地域ポータルサイトにメーリングリスト(ML)、電子掲示板(BBS)がある ◎その地域ポータルサイトに地方公共団体が管理主体となっている具体的な地域課題を取り上げるML、BBSがある  
NPO、ボランティア活動 Webサイトを通じて活動情報の提供を行っているNPOなどなし ○Webサイトを通じて活動情報の提供を行っているNPOなどあり ◎Webサイトを通じて参加申込み、活動依頼を受け付けているNPOなどあり 地域のNPOなどはML,BBSを活用して地域内で団体間の情報交換や連携を図っている  
情報公開・行政参加 地方公共団体のWebサイトで、報道発表、広報誌提供をしていない ○地方公共団体のWebサイトで、報道発表、広報誌提供をしている ◎報道発表などについて電子メールでの問合せ窓口を明記している 電子的な手続でのパブリックコメントの募集をしている  


行政手続(住民票など) 地方公共団体のWebサイトで、各種行政手続の情報を提供していない ○各種行政手続の窓口情報、必要書類などの情報を提供をしている ◎各種行政手続の申請書フォームを提供をしている 各種行政手続の申請が行える 各種行政手続の申請をし、証明書を取得できる
防災・災害復旧 地方公共団体のWebサイトで、避難場所などの情報を提供をしていない ○避難場所や避難ルートの情報を提供をしている ◎被災者の安否情報を登録・確認するためのシステムが整備されている 防災拠点間で被災時に情報交換を行うことができるネットワークが整備されている  
公共交通情報 公共交通機関の情報がWebサイトに掲載されていない ○◎公共交通機関の運行ダイヤがWebサイトに掲載されている バス停でリアルタイムに事故・遅延状況、近接情報の提供ができるシステムが整備されている 利用者がモバイル端末で事故・遅延情報の確認ができるシステムが整備されている  
公的な就業支援 地方公共団体のWebサイトで、主婦、高齢者、障害者などを対象とした労働・福祉情報を掲載していない ○主婦、高齢者、障害者などを対象とした税制、労働・福祉情報を掲載している ◎主婦、高齢者、障害者などが電子メールで問合せできる税制、労働・福祉情報に関する相談窓口がある 主婦、高齢者、障害者などが利用可能な共同利用型テレワークセンターがある  
通信販売・宅配 特売や商品情報をWebサイトで提供している商店街はない ○1カ所以上の地域商店街で、Webサイトやケーブルテレビで特売や商品情報を提供をしている ◎1カ所以上の地域商店街で、Webサイトやケーブルテレビなどにより購入申込や宅配サービスを行っている 地域の多くの地域商店街で、Webサイトやケーブルテレビなどにより購入申込や宅配サービスを行っている  
教育

文化
授業におけるインターネット活用 地域内の学校でパソコンルームにおいて専用線接続のインターネットを利用することはできない 1カ所以上の学校でパソコンルームにおいて専用線接続のインターネットを利用することができる ○多くの学校でパソコンルームにおいて専用線接続のインターネットを利用することができる ◎大部分の学校でパソコンルームにおいて専用線接続のインターネットを利用することができる 大部分の学校でパソコンルーム以外の教室でも専用線接続のインターネットを利用することができる
地域教材の活用 地域内の学校において地域で作成した双方向性のある教材コンテンツを利用できる教科はない ○◎左記の教材コンテンツを利用できる教科が一つある 左記の教材コンテンツを利用できる複数の教科がある 左記の教材コンテンツをネットワークで利用できる複数の教科がある  
教育

文化
学校と地域との連絡・交流 地域内の学校で学校案内などの情報をホームページで提供していない 地域内の一校以上の学校で学校案内などの情報をホームページで提供している ○地域内の多数の学校で学校案内などの情報をホームページで提供している ◎地域内の大部分の学校で学校案内などの情報をホームページで提供している 大部分の学校がホームページを持ち、学校への問合せや父兄への連絡に電子メールを用いている
公共施設での情報利用 地域内の公共施設に地域住民が地方公共団体の情報を入手できる端末が設置されていない ○地域内の公共施設に地域住民が地方公共団体の情報を入手できる端末が設置されている ◎地域内の公共施設に地域住民が地方公共団体の情報を入手できる端末が設置されている
または、地域内の公共施設でインターネット体験講座などが受講できる
地域内の公共施設にインターネットアクセスが可能な端末が整備されており、地域住民に利用が開放されている  
在宅学習 地域内に、インターネットなどを用いて生涯学習の情報を提供している施設はない ○地域内に、インターネットなどを用いて生涯学習の情報を提供している施設がある ◎地域内にインターネットなどを用いて利用者が自宅から受講の申込ができる生涯学習、社会教育講座がある 地域内にインターネットなどを用いて利用者が自宅から受講できる生涯学習、社会教育講座がある  
公共施設の予約 インターネットなどで、地域住民向けに公共施設の利用に関する情報は提供していない ○インターネットなどで、地域住民向けに公共施設の利用に関する情報(利用手続、利用時間帯)を提供している ◎地域内に、地域住民が自宅から申込ができる1カ所以上の公共施設がある 地域内に、地域住民が自宅から予約ができる多くの公共施設がある  
保健医療 医療機関予約 地域内の医療機関の情報を地方公共団体のWebサイトなどで提供していない ○地域内の医療機関の情報(休日・夜間担当医、救急医療情報)を地方公共団体のWebサイトなどで提供している ◎地域内に、地域住民が自宅からインターネットなどで診療予約ができる一つ以上の医療施設がある 地域内に、地域住民が自宅からインターネットなどで診療予約ができる多くの医療施設がある  
在宅医療支援 地方公共団体が地域住民が自宅からインターネットなどで入手できる疾病情報を提供していない ○地方公共団体が地域住民が自宅からインターネットなどで入手できる疾病情報を提供している ◎地域の医療機関や保健所では、地域住民が自宅からファクシミリや電子メールを用いた健康相談ができる 地域の医療機関や保健所では、地域住民がバイタルセンサー、テレビ電話を用いて医師・保健婦などの健康管理・医療支援を受けられる  
医療支援ネットワーク ○◎右記(レベル2.3)のような診療所なし   地域内に高速ネットワークによりレントゲン写真などを送信し、高度医療機関の医師と検討や相談のできる診療所がある 地域内に高速ネットワークによりレントゲン写真などを送信し、高度医療機関の医師とテレビ電話などによりリアルタイムで検討や相談のできる診療所がある  
福祉 介護相談 地方公共団体で、福祉サービスに関する情報をWebサイトなどで提供していない ○地方公共団体で、福祉(高齢者福祉、障害者福祉)サービスに関する情報をWebサイトなどで提供している ◎地方公共団体や地域の介護サービス事業者で、介護をしている住民向けに電子メールやML,BBSなどの相談窓口を設置している 地方公共団体や地域の介護サービス事業者で、テレビ電話などによる介護相談を実施している  
育児相談 地方公共団体で、育児に関わる情報をインターネットで提供していない ○地方公共団体で、育児に関わる情報(予防接種や健康診断の日程など)をインターネットで提供している ◎地方公共団体や保健所、NPOなどが妊婦や育児をしている住民向けに電子メールやML、BBSなどの相談窓口を設置している 地方公共団体や保健所、NPOなどが妊婦や育児をしている住民向けにテレビ電話で育児相談を実施している  
企業活動 企業
支援
地方公共団体や各種団体のWebサイトで財務相談窓口や支援制度などの情報を提供していない ○地方公共団体や各種団体のWebサイトで財務相談窓口や支援制度などの情報を提供している ◎地方公共団体や各種団体で電子メールによる財務相談・問合せ窓口を設置している 地方公共団体や各種団体で、テレビ会議システムによるオンラインコンサルティングを実施している  
電子商取引 地域内の殆どの企業はインターネットなどで自社・製品の情報を発信していない ○地域内の多くの企業がインターネットなどで自社・製品の情報を発信している ◎地域内の多くの企業がインターネットなどで自社・製品の情報を発信し、製品の発注フォームをWeb上に用意している 地域内の多くの企業がインターネットなどで自社・製品の情報を発信し、製品の受注、決済をネットワーク上で行なっている  
企業間交流 地域内の産業団体はWebサイトを立ち上げていない ○地域内の商工会や協同組合などの地域産業団体がWebサイトを立ち上げている ◎地域産業団体のWebサイトに中小企業支援、SOHO・起業家支援など、会員向けのコーナーがある 地域産業団体のWebサイトにおいて、MLやBBSにより会員間の情報交換を行なっている  
凡例: ○着実目標
◎積極目標
資料 : 総務省 「地域情報ポテンシャル調査」 (平成13年2月)をもとに作成
(2) コミュニティ・インキュベータ
 広域ポータルサイトで提供される情報は、これまでは自治体などの公的機関による部分が大きかったが、最近は防災情報での「桑名防災支援ネット」、福祉情報での「高齢社会を良くする会SOUIN三重」、「くわなウィン」、芸術文化情報において「ピアニストの会フリューゲル」など多くのボランティア団体、NPOが積極的に情報発信を進めており、メディアとしても「メールマガジンぴけ」、インターネット放送「What's up in Kuwana?!」といった特徴ある活動も展開しているなど、多くの市民団体による情報も大きな位置を占めつつある。これらの活動は広く地域に開かれており、広域的なコミュニティ形成の担い手としても注目されるところである。また、これまで地域コミュニティ活動を支援してきた社会福祉協議会などの行政関連団体も、介護保険などの新たな制度枠組みの中で自立的な方向を模索しており、独自の情報発信を積極的に進めている例も、多くみられるようになっている。
 広域的なコミュニティ活動を担うこれらの団体は、防災、福祉、学習、芸術文化活動において実体的な事業を推進しており、情報サービスから実サービスの提供までの実現を目指す広域ポータルサイトとしてはこれら各種団体との連携は不可欠であるといえるだろう。
 ただし、これらの活動は近年になってようやくNPO法人としての組織的位置づけが与えられているように、その成立の歴史は浅く、基盤も脆弱なものが多い。また、ITへの対応も桑名防災支援ネットのように先進的な取組を行っているものもあるが、多くは電子メールの利用やホームページ開設など基本的なレベルに達していないものが多い。こうした、状況を打開し、広域ポータルサイトの運営における強力な提携先とするためにも、こうしたコミュニティ関連団体を支援・育成する「コミュニティ・インキュベータ」を整備することが重要な課題であると考える。
 
ア  サービス機能
 現在、これらの団体が活動を進める上での課題としては、「岩手県におけるNPO中間支援センターのあり方調査」(いわてNPOフォーラム21、平成13年3月)などの調査によれば、「資金不足」、「他団体に関する情報の不足」、「コミュニケーションの場の必要性」、「運営上の相談先がないこと」、「IT環境の未整備」などがあげられている。
 こうした課題解決を図るインキュベータとして備えるべき機能は、下記のように空間や資金、人材といった実体的な支援を行う側面と、離れた地域同士で討議などをするための電子会議や掲示板、団体のメディアとしてのホームページ開設、ネット上でのサービス取引を可能とする電子商取引、電子マネーの基盤提供といったIT支援の側面とがある。以下にそれぞれの支援機能が備えるべき機能概要を示す。
 
(ア) 実体支援
・ 作業の場の提供
 コミュニティ関連団体の活動の場は、行政関連団体として活動しているものを除き、多くは団体メンバーの提供する場や、公的機関の集会所などを利用して活動の場を転々としている。一つの事業を行うためにはさまざまな作業をこなして行かなくてはならないが、その空間を継続的に確保していくことがかなり困難な状況にある。事業内容が明確となっているコミュニティ団体の活動を継続性のあるものとしていくためにもこうした空間の提供は不可欠である。
 その作業空間で行われる作業内容は、イベント、福祉サービス、情報サービスなどの内容により多岐にわたり、必要とする空間の大きさも幅がある。大阪NPOプラザのようにブース形式、オフィス形式など多様な空間を用意し、それらは自由度の高い間仕切りなどで仕切られている空間が想定される。
 また、実体的な作業空間とともに、事務局機能を置く場も必要である。一般的には事務局作業を担う個人の家におかれる場合が多く、作業上も空間的にもその個人に負担を強いる形になっている。福祉サービスなどのように個人情報を扱う場合も多く、一定の守秘性を担保できるオフィス空間を用意する必要がある。とくにオフィス空間についてはIT環境の水準も高いものとすることが望まれ、印刷、コピー、ファクシミリなどオフィス支援機能も併せて用意されている必要がある。
 
・会合の場、交流の場の提供
 コミュニケーションが基礎となるコミュニティ活動団体には会合の場は不可欠である。その団体の規模に応じた会議の場、勉強会、発表会、シンポジウムなどのイベントに向けた自由度の高い交流空間が用意される必要もある。会合の場には、発表、説明のための機器や離れた地域の団体との交流を可能とするTV会議システムなどのIT設備の整備が行われていることも望まれる。
 また、会議のための閉鎖された空間だけではなく、それぞれの団体の活動内容や成果を展示した交流空間が用意され、作業や会合の合間に情報交換を行える交流空間も合わせて用意される必要があろう。
 これらの空間を用意する場は、地域内に分散するメンバーが集まりやすい交通の利便性が高い市街地がもっとも望ましい。一般的に地価の高い市街地においてこうした空間を確保することは困難とみられるが、実態的には市街地内の空きビル、閉店商店などが増加しており、これらを活用して商店街や駅前の活性化とともに活動空間の確保を図る可能性を探る必要があろう。
 作業の場や会合の場は、一体的に存在することは理想的ではあるが、活用できる空間の存在や団体のニーズに応じて、工場と事務所の分離などと同様な形で市街地や地方に分散配置することも検討されて良い。
 
・活動資金援助、業務委託の推進
 活動資金の不足は、コミュニティ活動団体共通の重要な課題である。これらの活動を資金的に支援する体制も公益信託いわてNPO基金、公益信託ぎふNPO基金などのように各地で整いつつある。いずれも県や県民、企業の拠出で基金を造成し、運用益と基金の取り崩しで団体の支援を行うものであり、活動開始段階にある団体に対する入門的助成、本格的な活動を進める団体に対する展開的助成を用意している。桑名・員弁地域においてコミュニティ活動団体のさらなる前進を図るためにも、桑名・員弁広域連合構成自治体、三重県との連携のもとに、こうした資金支援措置の実施も検討されるべきであろう。
 また、三重県では外部委託の一環として業務の委託をNPOなどに進めており、事業実施能力を持ったNPO法人のさらなる育成を図る上では効果のある支援策の一つといえよう。桑名・員弁地域にも、市民活動ネットワーク「平成の町割会」、メディア「メールマガジンぴけ」のように実績をあげている団体が数多くあり、こうした団体にインキュベータを実質的に運営する機能や、広域ポータルのメディア機能について委託を進めることも考えられる。
 
・人材育成、人材派遣
 活発な活動を進めるコミュニティ活動団体も、中心となって運営を進める人材に不足している場合が多い。リーダーとなっている人も本来目的とする事業についての専門性はあるものの、経理や労務、法務など組織運営上の実務などについての知識に不足している場合が多くみられる。北海道では来年度からこうした人材の養成講座を実施することとしており、これから活動を始める人を対象に30日前後の講習会を開催する。また、滋賀県では県の外郭団体が臨時職員を雇用しこれを人材が不足している団体に派遣する事業を行っている。これらの事業へのニーズは高く、人材派遣事業の倍率もかなり高いものとなっている。桑名・員弁地域においても、圏域内団体のニーズをふまえつつ、人材育成講座、人材派遣事業の検討を行うことが望まれる。
 
(イ) IT支援
・電子会議、掲示板、グループウェアの提供
 コミュニティ活動団体がその事業を進める上で、多くの人々との意見交換、調整を欠かすことはできない。会合の場を設けて対面して行う意見交換が実質的ではあるが、広域的に分散している団体では恒常的にそうした場を設けることが困難な場合が多い。これらの団体の意見交換、交流、業務実施上の調整をネット上で実現するために、電子会議、掲示板、ネット上のグループウェア(ネットワーク上で複数の人が共同して作業することを支援するソフトウェア)を活用することが考えられる。
 桑名・員弁地域でも現状では自前のサイトでそうした機能を実現できる例は少ない。eGroups(ネット上で電子掲示板、予定表、データベースなどを複数の人が共有できる無料サービスを提供しているサイト)のような無料サービスも実現しておりこれらのサービスの活用を促進することも考えられ、介護サービスなどプライバシーに関わる業務を行う団体には、広域ポータルサイトの中でより安全性の高いサービスを低価格に提供していくことも考えられる。
 
・ HP作成支援、サイトスペースの提供、運用支援
 地域住民へのインターネット普及率が6割、7割を越える時期も間近に迫っている現在、ホームページはそれぞれの活動団体の活動をアピールするメディアとして必須となっていくものとみられる。しかし、こうしたホームページを置くためのサイトスペースの確保、ドメイン名(インターネットでコンピュータや利用者を識別するための名前)の取得、ホームページの作成・運用などは、以前に比べてかなり容易になってはいるものの、一般的なコミュニティ活動団体では敷居の高い場合が多くみられる。
 サイトスペースを安価に提供し、ホームページの作成支援、ドメイン名の取得やサイトの運用支援、ウィルスなどに対する安全性を確保するサービス等を団体の立場に立ってきめ細かく支援していく必要があろう。
 
・ 電子商取引、電子マネー
 地域へのインターネット普及率の高まりを前提とすると、今後、コミュニティ活動団体が各種のサービスを行っていく上で、電子商取引や電子マネーの取り扱いは必須のものとなっていく可能性は高い。地域通貨など地域独自の決済手段を開発し運用している団体も数多く出ており、地域独自の電子商取引、電子マネーの基盤を実現する必要性は高い。広域ポータルサイトの基本機能として上記基盤を実現し、参加団体の共通基盤として運用していくことが望まれる。
 
イ  サービス体制
 個々のコミュニティ活動団体を空間、資金、人材、情報など多面的に支え、活動の促進や支援を行うインキュベータが中間支援組織としてNPOを中心に各地に形成されてきている。滋賀県では、県の委託を受けたNPO法人が「NPO情報化支援事業」を推進しており、ホームページの作成、掲示板の設置、活動予定表の設置・運営などを支援している。また、桑名・員弁地域においても「市民活動ネットワーク 平成の町割会」が形成されており、市民活動情報の把握、市民活動環境の整備を進めている。
 空間的な確保や資金提供基盤の確保、人材の雇用などは、公的機関が中心となって進め、これまで述べてきたような実体的な支援、IT支援とともに、運用は、地域の現況を的確に把握し中間支援センターとしての機能を果たしうるNPOなどの組織に委託する形が適当とみられる。








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