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はじめに
 平成12年4月、地方分権一括法が施行され、これに伴い、国と地方公共団体は対等・協力の新しい関係に立つこととなり、各地方公共団体は自らの判断と責任の下に地域の実情に沿った行政を実践していくことが期待されている。しかしながら、地方を取り巻く環境は厳しさを増しており、地方財政の悪化、地域経済の低迷、少子高齢化の進行などさまざまな問題が発生している。地方公共団体に対しては、厳しい環境下にあっても、今後の更なる地方分権を推進していくため、こうした問題に対して、積極的かつ果敢な取組が求められている。
 当機構では、地方公共団体が直面する困難な課題の解決に資するため、一つは全国的な立場から、一つは地域の実情に即した立場から、多角的に課題を取り上げ、調査研究を行っている。本年度は8つの具体的なテーマを設定し、調査研究を実施した。本報告書は、このうちの一つの成果をとりまとめたものである。
 3方を海に囲まれた横須賀市は「国際海の手文化都市」を掲げているが、近年、東岸臨海部を中心に高層マンションが多く建設されており、海への眺望や海から見た横須賀市の景観に大きな変化が生じている。このため、本調査研究では横須賀らしい都市景観の形成に向けたガイドラインを作成するための基礎調査を行い、その基本的な枠組みを示した。
 本調査研究の企画及び実施にあたっては、研究委員会の委員長、委員各位をはじめ、関係者の方々から多くのご指導とご協力をいただいた。
 また、本調査研究は、競艇の交付金による財団法人日本財団の助成金を受けて、当機構と神奈川県横須賀市が共同で行ったものである。ここに厚く感謝する次第である。
 本報告書がひろく地方公共団体の各種課題の解決と施策展開の一助となれば幸甚である。
 
 平成14年3月
財団法人 地方自治研究機構
理事長 石 原  信 雄








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