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3. 信頼性の確保
 主要部品はFEM解析や試験計測により応力・温度等の妥当性を確認しています。以下にその一部を紹介します。
1) シリンダライナ
 熱負荷、潤滑油消費量の適正化に対処するため、FEMによる熱伝導及び熱応力解析を行い、最適化を図っています。検証の結果、燃焼室温度は適正なレベルであることを確認しました。また熱応力については十分低いレベルであり熱的強度に十分な余裕を確保しています。
2) ピストン
 慣性力を軽減した軽量形ピストンを採用しています。試験用ピストンを用いて油圧による静荷重試験を行い、各部応力レベルは低く機械的強度に十分な余裕を確保していることを確認しました。
図−2 シリンダライナ熱伝導解析結果
 
4. 機関の構造と特徴
(拡大画面: 106 KB)
z1055_01s.jpg
 
図−3 DM41AK断面
 
z1055_02.jpg
 
図−4 DM41AK性能曲線
 
5. 機関性能
 高効率過給機を採用して給気圧力を高めに設定し、排気温度を低く抑えました。また、爆発度は従来機種より大幅に低減させ、急激な燃焼の抑制
と燃焼温度の適正化を図っています。
 
6. おわりに
 巻網漁船用主機関として採用された初号機は既に出荷を済ませ、8月に海上運転を予定しています。
 多様化するお客様のニーズに応えるため柔軟な対応が出来るように日々研鑽を重ねております。長年にわたる経験と最新技術の融合した本機関は皆様にご満足頂けるものと確信しております。








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