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国を造る、国を超える
 “文化、民族、生活習慣という枠組み、一人勝ち経済から生じる様々な歪み、地球環境問題、宗教等精神的価値観といった新しい求心力、遠心力が21世紀の国造りの新パラダイムとなって、世界は群雄割拠していき、緩やかな同盟関係等で平和が維持されると考えられる”というテーマのもと、以下の事業を行いました。
ミャンマーに対する国造り支援
8,347,815円
 
 ミャンマーは、独立後に28年間鎖国を実施したこと、国内が多数の民族に分かれていること、またインド、中国、タイに囲まれた地勢にあることから、自らのアイデンティティー確立には困難が予想されますが、国際社会に復帰するに際して民族的・国家的独立心の確立が必要になると考えられます。同国が独自のしっかりした国造りをすることは、アジア平和維持の重要な関心事、つまり日本の国益につながります。国民共通の関心事である文化・娯楽を通した独立心の確立が近道であり、また日本の漫画・アニメーションはその文化芸術性、精神性の高さから、民族としてのアイデンティティー確立を助ける力があると考え、これを使ってミャンマーの国造りを支援する事業を行いました。具体的には、日本のアニメーションを同国国営テレビにて放映する事業およびミャンマー人漫画家を日本に招聘する事業を行いました。
 
1) アニメーション全国放送
寄 贈 先: ミャンマー国営テレビ(MRTV)
寄贈作品: 「赤胴鈴之助」全52話、「一休さん」全33話
放映期間: 2000年12月2日〜2001年11月10日
(「赤胴鈴之助」)
  2002年2月下旬〜2002年11月予定
(「一休さん」)
 
2) ミャンマー人漫画家招聘
招 聘 者: Mr.NgweKyi(マンガ家)
  Dr.Tin Tun Oo(作家)
招聘期間: 2001年3月7日〜18日
訪問都市: 熱海、浜松、京都、大阪、神戸
 
3) 新規範発見塾(通称日下スクール)(第10回)
開 催 日: 2001年3月12日
テ ー マ: 「ミャンマーにおけるマンガ・文学」
会  場: 東京財団大会議室
東京財団国際フォーラム宗教編
5,310,532円
 
 科学技術が社会のあらゆる部分に浸透し、偶然性や非合理性を駆逐しましたが人々の内面には新しい心の不安が生じています。日本人は宗教問題をどうとらえ、21世紀に生かしていけばいいのか。宗教のるつぼといわれる南インド・ダルマシュトラ寺院管長のヘガデ氏の活動報告をヒントに、パネリストの方々とともに考える「宗教と日本人」フォーラム−西洋的価値を超えて−を開催しました。
 
開催日: 2001年3月2日
会場: 日本財団会議室
基調報告 : ヴィーレンドラ・ヘガデ(インド・ダルマシュトラ寺院管長)
コーディネーター: 青木 保(東京財団評議員、政策研究大学院大学教授)
パネリスト: 山折 哲雄(京都造形芸術大学大学院長)
  養老 孟司(北里大学教授)
  森尻 純夫(インド・マンガロール大学客員教授)
  日下 公人(東京財団会長)








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