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平成13年度通信教育造船科講座のしおり
はじめに
 この度は、当会の通信教育造船科講座の受講申込をしていただき、まことに有り難うございました。
 この通信教育造船科講座は、昭和45年度から、主任技術者及び小型造船技術者の養成を目的に開講されました。
 この講座は、添削指導とスクーリングからなる講習制度で、小型船造船業に従事する者が、働きながら、造船技術に関する総合的な知識を体系的に身に付け、それをすぐ職場で生かせるという特長があるとともに、修了者には、主任技術者の資格要件の取得又は資格要件の実務経験年数が短縮されます。
 なお、本講座は、小型船造船業法施行規則第9条第4項において、国土交通大臣が定める主任技術者を養成するための講習として指定を受けています。
 さらに、業界の要望に応えてFRP船及びアルミ船建造技術に関する特別講座を設け、一層充実したものになりました。
 受講者にとっては、仕事の合間を縫っての学習は困難が伴うものと思いますが、どうぞ健康に留意して最後まで頑張って下さい。
 
1 通信教育造船科講座の科目
 この通信教育造船科講座は、一般講座と特別講座の二つの講座があります。
 一般講座は、必修コースで、特別講座は、自由選択コースとなっています。
 
(1) 一般講座の科目は、船舶計算(船舶算法・抵抗推進)、基本設計、船殻設計、工場管理、船体工作法(鋼船工作法・溶接工作法)、船体艤装(設計・工作法)、機関艤装(設計・工作法)、電気艤装(設計・工作法)、船舶関係法規の9科目からなっており、小型鋼船に関する総合技術が網羅されています。
 
(2) 特別講座は、FRP船工作法及びアルミ船工作法の2科目があり、どちらか1科目を選択して受講することができます。
 
2 学習の進め方
 通信教育造船科講座のシステムは別表1のようになっています。
 受講者は、働きながら短い期間で9科目(特別講座受講者は10科目)もの内容を習得しなければなりません。そこでいかに時間を上手に使うかということがポイントになりますので、堅い決意で、毎日たゆまず勉強して下さい。
 そこで、講師から、学習を始めるに当たり、指導書の使い方やそれぞれの科目の学習目標について指針が示されるとともに、別表2に学習を進めていくうえでの目安となるよう日程表を添付してあります。受講者は、講師の指導方針と日程表を参考に独自で無理のない計画を立てて勉強を進めて下さい。
 
3 指導書及び学習指導書
(1) 一般講座には、船舶計算、基本設計、船殻設計、工場管理、船体工作法、艤装、船舶関係法規の7種類の指導書があり、それぞれ学習指導書とセットになっています(艤装は、合本になっています。)。
 通信教育は自学自習ですから、普通の教科書では学習上いろいろ困難を生じます。そこで、読んでわかるように特に工夫した独特な指導書になっています。学習指導書は、指導書の補助教材として更にわかり易く解説しています。また、各指導書の章ごとに、練習問題がついています。これは、自分で指導書の理解度を診断するためのもので、巻末に解答が付してありますが、これを見ないで学力テストして下さい。
 
(2) 特別講座では、FRP船建造技術指導書又はアルミニウム合金建造技術指導書が使われます。なお、学習指導書はありませんが、いろいろな資料が補助教材として添付されます。
 
(3) 各科目に使われる指導書は、別表3のとおりです。指導書は、一括して「船舶計算」の学習開始日の6月1日までに自宅あてに送付されます。
 
4 添削指導
 指導書学習の成果をみるために、各科目に2回の添削問題があります。これは、別表2にある学習開始日までに送付しますので、指導書の学習が終ったら、定められた日までに解答を返信用の封筒で、当会に送付して下さい。提出された添削問題の解答は、担当講師から、添削のうえ、講師助言が加えられ3〜4週間後に返却されます。これを添削指導といい、受講者の現在の学力や学習の進み具合などをみて、担当講師が個人指導をするものです。受講者は、この指導を今後勉強するうえでの参考にして下さい。
 
(1) 添削問題の解答
 添削問題の解答は全部提出することが講習修了の一つの条件です。解答は、読みやすくはっきり、ていねいに書いて下さい。汚なかったり、誤字・脱字がありますとマイナス点になることがあります。
 また、添削問題の受講者番号の欄には、「受講者の証」にある受講者番号だけを記入し、社名・氏名等は書かないで下さい。
 
(2) 添削問題解答の提出期限
 添削問題の解答は、別表2又は別表3にある定められた最終投函日までに必ず投函して下さい。
 提出が遅れると認定の対象から除外されることがありますので注意して下さい。
 以上が取り扱いの原則ですが、止むを得ず遅れる場合には必ず当会にご相談下さい。
 
(3) 質問書
 質問書用紙を使って、直接講師と質疑応答をすることができます。各添削問題の提出回数分の質問書の用紙が付いています。これは、勉強の途中で指導書の内容に理解できないところなどが出てきたとき、担当講師に質問し、回答していただくもので、学習を進めていくうえで大変ためになるものですから上手に活用して下さい。質問の内容は、「指導書の何ページの何がのみこめないとか、この計算式からこの式への変化がわからない」というように要点をはっきり書いて下さい。
 なお、質問書の送付は、所定の返信用封筒又はFAX(03-3503-1479)により、学習開始日から第2回最終投函日の間ならいつでも結構です。解答はできるだけ早く返送します。FAXがあるときは、その番号を書いて下さい。
 
5 スクーリング(面接指導)
 スクーリングは、各科目の担当講師から直接要点や自習ではなかなか理解しにくい点などを講義していただくとともに、添削指導を含め6月間余りの努力の成果を試験してもらうもので、7日間全日出席することが講習修了の一つの条件です。
 また、最新の技術情報などを教えてもらったり、各地区からの受講者の皆さんと意見交換をしたりすることができます。
 なお、スクーリングは来年1月中に東京において開催する予定ですが、11月頃に、日程・時間割など詳しいことについて、別途通知します。
 
6 修了証書
 スクーリングが終了すると、当会の通信教育委員会において定めた修了基準に基づき、修了者の認定を行います。
 当会は委員会が認定した結果に従って修了証書を交付します。
 また、特別講座受講者には、別に修了証書を交付します。
 なお、修了基準は、添削及びスクーリング試験の成績と添削問題提出回数及びスクーリング出席日数からなっていますので、「他の科目の成績が良く実力もあるが、一部の科目の解答を提出しなかった」ため不合格という結果にならないよう頑張って下さい。
 
7 その他
 当会といたしましても、受講者の努力が実りあるものとなるよう協力させていただきますので、添削指導期間中に病気やけがなどをして、提出期限に間に合わなくなったとか、その他講座を続けて行くうえで問題がありましたら、なんでも遠慮なく当会の通信教育係に相談して下さい。








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