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(提案5.) わが国の排他的経済水域(EEZ)および大陸棚において、国連海洋法条約上の天然資源等に関する主権的権利や科学的調査、海洋環境保護等に関する管轄権を十分に行使するための総合的な海洋管理政策の策定を急ぎ、その具体的展開を図るべきである。

また、EEZおよび大陸棚について、境界画定に関する基本方針を定めて隣接国との協議等を進めるとともに、EEZおよび大陸棚に関する現行法の見直しを行い、わが国の海洋政策の具体的展開を推進するために必要な法制整備を行うべきである。

 

5-1. EEZおよび大陸棚の開発、利用、保全に関する総合的なわが国の海洋政策を策定すべきである。

国連海洋法条約を踏まえて、世界第6位と言われる広大なわが国のEEZ、および大陸棚の持続可能な開発、利用、保全を積極的に推進するため、総合的な海洋管理政策を策定すべきである。また、わが国のEEZおよび大陸棚について、境界画定に関する基本方針を定めて隣接国と協議を進めるとともに、条件を満たせば最大350海里まで拡大可能な大陸棚の範囲の画定に必要な調査活動を一層強化し、その確定に努力すべきである。

 

5-2. EEZおよび大陸棚に関する現行法の見直しを含めて、必要な法制整備を行うべきである。

国連海洋法条約が定めるわが国のEEZおよび大陸棚に関する主権的権利および管轄権の行使、ならびに同時に要請されている義務の履行を誠実かつ包括的に実施するため、単に国内法令の適用を述べるにとどまる現行の「排他的経済水域および大陸棚に関する法律」を見直すとともに、各種法制度の適用に関する具体的可能性の検討を踏まえて、総合的な海洋管理政策の推進のために必要な法制整備を行うべきである。

 

5-3. EEZおよび大陸棚における天然資源等の調査、開発、保存および管理のための法制整備を早急に行うべきである。

EEZおよび大陸棚における熱水鉱床、マンガン団塊、メタンハイドレート等の鉱物資源、エネルギー資源および生物資源の主権的権利および管轄権を明確にし、その調査、開発、保存および管理のための法制整備を早急に行うべきである。また、EEZおよび大陸棚以遠の近海域においても、関係国と開発をめぐる調査、協力の体制を整えるべきである。

 

 

 

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