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ごあいさつ

近藤康雄 (津市長)

 

司会:続きましてご協力をいただきました団体を代表して、この会場ツッキードームご提供をはじめ多岐にわたりご協力をいただきました津市から、本日は近藤康雄津市長ならびに中川隆幸津市議会議長にご出席をいただいております。では津市を代表して津市長・近藤康雄様からご挨拶をいただきたいと思います。

 

近藤:皆さんようこそいらしていただきました。今、笹川理事長さんのご挨拶を聞いていただき、日本財団としての今日のご主旨はよくご理解なさったと思います。その会場にこの場、ツッキードーム、それから外の大型映像も使っていただいていると思いますけれども、選んでいただきました。ここはボートレースの競走場なのです。お見受けするところ、初めていらっしゃった方が多いと思います。ちょっとイメージと違ったかもしれませんですね。津の競走場は、50年やっておりまして、こういう施設をいつか新しいものにと思って、その中からこつこつと貯めてまいりまして、思い切ってこの施設をつくることができました。まだ途中なものですから、完成はしていないのですけれども、2002年には完成をいたします。きれいにいたしまして、そしてもっと大勢の方に楽しんでいただきたい。ここ御殿場ですから海がきれいで駐車場も広うございましょう。競争するだけではもったいのうございますから、いろいろとと思ったのです。ぜひこれから「ああ、こんないいところか」と、またいらしていただくことをお待ちいたしております。

理事長のお話にもありましたけれども、この競艇事業の売上の中から日本財団はいろんな仕事をしていただいております。本来もっと国なり我々行政がやらなければならない部分もあるのかもしれません。福祉もそうですし、ボランティアの皆さんにご協力をしていくのもそうでしょうし、海外のいろんな問題に日本国としてやらなくてはいけないことをやっていく。いろいろあると思いますけれども、行政の至らないところを日本財団に積極的に展開していただいておりまして、私たちもこの競艇事業を通じて、そういったことの協力というか、一環で力を尽くさせていただけるのを本当に誇りに思っております。その中で今日のテーマ「『死』をみつめ、『今』を生きる」ですね。先ほどのお話にもありましたけれども、皆さんそれぞれ死というものを考えてみたくないという方もいらっしゃるかと思うし、また何かの機会に直面された方もおありと思います。一つだけ私の直面といいましょうか、私感を話しさせてください。

何年か前に私の身内を看病というか、付いておりました。脳死ですので完全にだめでした。お医者さんも回復の見込みがないと。その間、実際に思ったこともいろいろあるんですけど、ちょっと長くなるからそれは別にしまして、その病院で、集中治療室というんでしょうか、こんな言い方したらだめかもしれませんけれども、「もうだめだ」という患者さんが入ってらっしゃるその部屋でしばらくいましたので、いろいろ出入りを見ておりました。ずいぶん高齢の方で、細くて背中も曲がって、非常に呼吸が苦しくてぜいぜいしてらっしゃいました。その部屋に入っていらっしゃって、しばらく治療をされているのですけれども、「いやあ、大変だな」と。そのうちぜいぜいが治まって、楽になられたのかなと思うと亡くなられたのでしょうね、心電計がピピピーとまっすぐになりました。

 

 

 

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