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2. 不安階層表

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<参考>大検の試験を保健室か別室で受けさせてくれるように頼んだが、学校に断られた。したがって、大勢いる教室の中に入れるということが大検受験の前提条件になる。ここでは、受験の際には教室内でテストを受けることを目標とし、教室内での現実脱感作を中心としてプログラムを組むことにする。

なお、人前で発言することは、想像するだけでパニックが生じる状態なので、とりあえず今は、SUDのaの脱感作は延期することにした。

 

5月−SUDのj、kを実行する。

あいさつができないことで不安が増大する。そこであいさつを抜きにして、ノックをすることを条件づける。自律訓練法の標準練習は安静公式、四肢重感、四肢温感、心臓調整と進み、不安を感じたつど教室内で単純姿勢をとり、調息をし、自律訓練を行う。

リブでの学習時間 14:00〜17:00(比較的人の出入りが少ない時間帯を設定)

【第1週】kの脱感作30分した後、jの脱感作30分を行う。これを学習時間内に2セクション、1週間繰り返す。

【第2週】kの脱感作30分した後、jの脱感作30分を行い、途中30分の休憩後jの男性の先生から経験を積んだ女性の先生に切り替えて30分を導入、これを1週間繰り返す。

【第3週】第2週のプログラムに苦手な英語の授業を取り入れ、これを1週間繰り返す。その間、夜のクラス見学を1日行う。

【第4週】第3週のプログラムを繰り返しながら、2回(火、金曜日)夜のクラスに入る。そこで同年齢のH君と知り合う。セラピストにより自己紹介のきっかけを持つことで、SUDのiを徐々に克服する。

 

6月−SUDのf、g、hを実行に移す。

と同時に、指導計画にあるA子さんの行動をモデル化し、イメージ体験させる方法を併用する。自立訓練法の標準練習は呼吸調整、腹部温感と進む。ここで、腸の働きに異常が見られ始めたため、いったん自律訓練を中止し、様子を見ながら腹部温感をスキップし、額部冷感に入る(特定器官公式の導入は人格の成長の段階を見ながら、暫時導入していく予定とする)。

 

 

 

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