日本財団 図書館

共通ヘッダを読みとばす


Top > 社会科学 > 社会 > 成果物情報

続日本の海岸はいま… 九十九里浜が消える!? ?漁港と海岸線の変遷?

 事業名 海洋・船舶の実情調査及び研究等
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


【宇多】 昔 、この地域では浜から漁船を揚げ降ろしする際に、船を押す係は女性であったのですが、九十九里町漁協の土田組合長とお話をした際に、「男は力持ちなのになぜ押さないのか」と言ったら、これは男ではダメなんだそうです。冬場でも裸で海に入って行くわけですから、男の場合、力はあっても皮下脂肪が薄いので5分ともたないのだそうです。いずれにせよ女性の方がそういう面では強かったそうで、冬場は陸に上がるよりも水の中にいた方がまだ水温が高かったので、当時彼女たちは、海のことを「九十九里温泉」と呼んだそうです。

 

【平本】 昨年、日本財団で作られた九十九里の冊子の中に小関与四郎さんの写真が載っていましたが、彼は九十九里の「おっぺし」の風景を写真に撮って、それで新人賞をもらったんです。「九十九里浜」という非常にいい写真集です。当時の漁民の苦労が小関さんの写真集を見るとよく伝わって来ます。

 

015-1.jpg

浜を支えたオッペシとフナガタ 1960年(昭和35年)頃

フナガタと呼ばれる漁夫たちはいつのころからか全裸、つまり素っ裸で出漁の仕事をした。…大型化した漁船、重量のある焼玉エンジン、とてもじゃないが、櫓でこげる代物ではない。だから大揚繰の場合は、沖ワイヤとか、捨てワイヤと呼ばれるものを海中のイカリにつないであるのだ。これを船についているウインチで巻き出漁する。ところが砂浜だ。へたをすれば船が砂に食い込んでしまう。そのために船の下に敷く盤を運ぶ漁夫だけでは手不足となり、ここで浜の女たちが必要になったわけだ。(小関与四郎著「九十九里有情」より)

 

015-2.jpg

薄暗い、まだ明け切れない浜に焚火が勢いよくパーッと燃え上がる。今朝もまた、早い出漁だ。船の舳先で「盤」を持つ女たちは、大波が砕けるごとに悲鳴にも似た声を上げ、打ち寄せる波に耐える…。九十九里浜の厳しい冬の出漁の図である。

やがて、ひと仕事終えた女たちは燃え盛る焚火に暖をとるため群がってくる。

(小関与四郎著「九十九里有情」より)

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






サイトに関するご意見・ご質問・お問合せ   サイトマップ   個人情報保護

日本財団会長笹川陽平ブログはこちら



ランキング
注目度とは?
成果物アクセスランキング
85位
(32,630成果物中)

成果物アクセス数
150,254

集計期間:成果物公開〜現在
更新日: 2020年10月17日

関連する他の成果物

1.和船・舟大工等に関する調査
2.木造船に関する基礎調査報告書
3.「和船」「船大工」に関する調査報告
  [ 同じカテゴリの成果物 ]


アンケートにご協力
御願いします

この成果物は
お役に立ちましたか?


とても役に立った
まあまあ
普通
いまいち
全く役に立たなかった


この成果物をどのような
目的でご覧になりましたか?


レポート等の作成の
参考資料として
研究の一助として
関係者として参照した
興味があったので
間違って辿り着いただけ


ご意見・ご感想

ここで入力されたご質問・資料請求には、ご回答できません。






その他・お問い合わせ
ご質問は こちら から