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5 YM保険に加入しようと思ったら

YM保険に加入しようと思ったら、(社)関西小型船安全協会に問い合わせてみることをお勧めします。

 

6 YM保険加入時の注意事項

1] YM保険では賠償責任保険か船体保険に必ず加入することとなっています。

従って、賠償責任保険・船体保険の両方の保険に加入するのか、またどちらか一つの保険のみ加入するのか決めなければなりません。

2] 次に、搭乗者傷害保険・捜索救助費用保険に加入するかしないか決めます。

3] そして補償金額を決める際に注意すべき主な点は次の通りです。

<1> 賠償責任保険の場合十分な補償額の保険に加入すること。万一人身事故を起こした場合を考えて、最低1億円の補償は必要でしょう。

<2> 船体保険の場合、プレジャーボートの時価いっぱいに補償額を設定すること。時価に比べ補償額が少ない場合、万一の事故の際に十分な補償が得られません。また、時価額が不明の場合、損害保険会社または代理店と協議をした上で加入して下さい。

<3> 搭乗者傷害保険の場合原則として定員数分の保険に加入すること。仮に定員数8名のプレジャーボートで6名分しか加入していなかった場合に8名搭乗中に、全員が死亡したとしたら1名当たりの補償額の6/8しか補償を得ることが出来ません。

<4> 捜索救助費用保険の場合、補償額が50万円、100万円、200万円の中から選ぶこととなります。任意の設定は出来ません。

 

小型船安全協会の保険(小安協保険)

 

海上保安庁の外郭団体である小型船安全協会では、小安協総合保険の募集を会員向けに行なっています。概要は次の通りです。

 

1 補償内容・掛金

基本的にはYM保険と同様ですが、次の点が異なります。

1] 掛金

●団体割引の適用:団体契約となっているので個別に加入するよりも安く加入できます。

●無線機設置割引の適用:無線機、船舶電話等を搭載している場合、捜索救助費用保険の保険料が10%安くなります。

2] 補償内容

●申込者に限り、他のどの船に乗っていても賠償責任を担保します。

 

2 小安協保険を実施している小型船安全協会

(社)関西小型船安全協会

(社)関東小型船安全協会

(社)瀬戸内海小型船安全協会

(社)九州北部小型船安全協会

 

小安協保険に加入しよう

プレジャーボート保険は任意保険であるため、自動車の保険などに比べて普及率は極めて低いのが現状です。プレジャーボート関連保険だけの統計がないため、正確な普及率は把握できませんが20%前後と言われています。その背景には、船体保険だけでも大まかにみて10万円前後、それに対してボートの使用頻度は少なく、割高と考えている愛好者が多いことや、自分だけは大丈夫との考えがあるのかもしれません。

しかし、自然を相手にする海のレジャーは、細心の注意を払っていても何時事故や災難に出会うか分かりません。遭難、座礁、他船との衝突、出入港時に岸壁や隣のボートにぶつけた、定置網に引っ掛けた、同乗者がデッキで転んで怪我をした、装備品が盗難にあった…。万一の場合に備えて保険に加入しておきましょう。

また、大規模マリーナ等においては保管条件に、賠償責任保険等所定の保険への加入を義務付けているところが増えてきています。

前節でも述べたようにプレジャーボートの保険は、補償内容によって4種類に分かれていますが、全部に加入するか一部にするか…、免責条項も複雑です。保険料はボートの大きさ(エンジン馬力)、船体価格(時価)、定員、保険金支払い限度額などによって変ります。加入に際しては事務局とよく相談し契約内容を十分理解しておくことが大切です。

 

 

 

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