司会 おはようございます。早朝からお集まりをいただきましてありがとうございます。今日はご覧のように川口大臣にお越しをいただきまして、閣僚と議論をさせていただきたいと思います。
この東京財団の政策セミナーで、川口大臣には以前から何度か、大臣に就任の前からご参加いただきまして、今日はスピーカーとして、大臣としてお迎えすることができまして、私たちも大変嬉しく光栄に思っております。COP6に向けた我が国の取組ということで、日ごろ大活躍しておられますが、そういうことを含めまして幅広くお話をうかがえればと思います。お話は30分ぐらいしていただきまして、できるだけ皆さんと議論をしたいというご意向でもあるそうですので、早速お願いしたいと存じます。よろしくお願いします。
2. 講師報告
川口 川口でございます、おはようございます。
今ご紹介いただきましたように、私は前はむしろそちら側に座っていてということで、ここにいらっしゃる何人かの方ともそのときにお会いしたことがありますが、こちら側に座ってお話しするのは初めてでございまして、どういうお話を申し上げようかと思ったんです。例えば、「日本政府がこういうことを考えていて」というふうにお話をしても、あまり細かくなってしまって、面白くないのではないかと思いまして、お手元にお配りしたそのレジュメですが、日ごろ私が考えていて面白そうなことをお話しさせていただいて、それをベースにご議論いただければと思ってスタートしたんですが、根が怠け者というか、根が浅いものですから、全部突き詰めて自分で考える暇がないうちに、今日の日になってしまいました。従いまして、こんな感じの問題がありますということをお話しして、ご議論をいただきたいということでございます。
それで、COP6というか、全体の温暖化の考え方、あるいは条約と科学的な知見の関係というのが、私はずっと非常におもしろいテーマだというふうに思っております。科学的な知見が最初にあって、それがどういう形で政策につながってきたかということなんですが、それから、そのあと科学的知見をいかに政策をさらに進めるのに活用したかということがテーマです。
温暖化の問題というのはだいぶ昔から議論にはなっていまして、70年代の終わり頃に世界環境会議というのがありましたし、それから80年代を通していくつかの科学者による気候問題についての会議が開かれていたということです。