はじめに
本書は、2001年2月16日(金)に当財団が開催した東京財団国際フォーラム「日本発マンガ、アニメーションのダイナミズム」の内容をまとめた会議録である。
「東京財団国際フォーラム」は、日本文化の先端性、先進性、世界貢献の可能性を正当に評価するための論考の場であり、単に日本文化を紹介するだけでなく、その文化の背景にあるもの、また日本文化が世界に貢献できる可能性を研究、考察するフォーラムである。
平成12年度は、マンガやアニメといった日本のポップカルチャーに焦点を当てて平成12年7月から11回にわたりその先進性、知的媒体としての可能性、経済的な効果、効果的な人材育成の方法などについて意見交換を行なった。本書は、本フォーラムの内容を関係各位に報告するとともに、参加できなかった方などより多くの方々に内容を共有していただけるよう作成したものである。
刊行にあたって、フォーラムの事業資金を助成していただくとともに、オープニングセッションの会場を拝借した日本財団のご援助・ご協力に対して心から敬意を表するとともに深甚な感謝を捧げるものである。
実際の経済効果、文化的な貢献度とは裏腹に、サブカルチャーと位置づけられ軽んじられることの多いマンガやアニメについての研究は、今後、諸外国を含むあらゆる機関で活性化するものと思われる。本会議録がそうした研究の場において活用されれば幸いである。
2001年7月
東京財団
情報交流部