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(3) まとめ

 

【神戸市観光客アンケート】

1] 神戸は「海」の魅力があるものの「観光船」の魅力は十分に発信されていない

神戸市を訪れた観光客は神戸の観光魅力として「海」を上げるケースは多いが、観光船を神戸の魅力として指摘する人は少ない。

ところが、実際に神戸の観光船を利用者した人へのアンケート調査では、レストラン船、遊覧船ともに得られる満足度は非常に高い。

神戸市の観光魅力として「海」の良さを一層高めていくとともに、海と直接触れることができる「観光船」の魅力を広く発信していく必要がある。

 

2] 観光船は都市周遊の一環として利用されている

観光地としての知名度が高い北野町や南京町、有馬温泉等では、観光船の利用(予定)者が若干多い傾向が見られる。

今後、観光船の集客力を高めていくためには、周遊型の魅力ある観光コースの設定を行うとともに、周遊型の観光客をターゲットに捉え、これらの観光スポットでのPR活動や案内標識等を強化していく必要がある。

 

【観光船利用者アンケート】

3] 宿泊の団体旅行を取り込んでいるレストラン船、遊覧船は気軽な個人旅行者

レストラン船は有馬温泉を利用した宿泊客が利用していることに象徴される様に、団体旅行の宿泊客を上手く取り込んでいることが特徴である。これは団体旅行のパック商品として利用されているものと考えられる。

一方で遊覧船は個人旅行者の利用が多い。偶然に遊覧船を見かけた観光客や散歩に訪れた人が気軽に乗るという利用のされ方をしている。

 

4] 広域的な集客構造となっているが足下の需要拡大も重要

レストラン船、遊覧船ともに広域的な集客構造となっている。

今後、利用促進を図っていく上で、地域外へのPRが効果的と考えられる。

一方で、周辺の日帰り圏におけるリピーターの拡大や需要拡大が極めて重要である。

一方で、観光船には何度も利用してくれる根強いリピーターが存在すること、観光船利用のきっかけとして「人から聞いた」というのが決して少なくないことから、地元地域に根付いた利用促進方策を検討し、口コミでの需要拡大を図っていくことも極めて重要な要素である。

 

5] 高い満足度

レストラン船、遊覧船ともに利用者の満足度は高い。

そのためには、乗船のための抵抗感を無くし、とにかく船に一度乗ってもらうことが重要である。

 

 

 

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