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健康面においては、他のコースの研修員の影響もあり、神経質になった研修員が多く、内科、眼科、皮膚科、脳外科、胃腸科と入れ替わり立ち代り、多くの研修員が診察をうけた。しかし、大きな病気をした研修員はいなかった。ただ1名が、実習期間中の休日に自転車から転倒して足を捻挫し、1週間研修を休んだ。しかし、間もなく回復して最後まで研修を続けた。事故直後、休日にもかかわらず、地方運輸局の担当者が見舞いに駆けつけ、直ぐに研修員の状態を当センターに報告して下さった。

今年から当センターにおいてインターネット常時接続が可能になり、研修員はよく遅くまでコンピューターに向かって本国の家族、友人とE-mailを交換したりホームページで資料収集して楽しんでいた。

レクリエーションをもっと多くとの意見もあったが、他の長期コースと比べると少なかったものの、富士山バスツアー、ディズニーランド見物、バレーボール大会、広島平和資料館見学といった行事を催したほか、テニス等の多目的コート、ビリヤード、フィットネス器具等OSCCのレクリエーション施設の使用を開放したので、充分であると思われる。地域のボランティア主催の行事にも数回さそわれたが、自己負担の行事にはあまり参加者がいなかった。

実習期間中は、各運輸局で手厚い歓迎と親切丁寧な指導を受け、研修時間外もスタッフと親睦を深めた研修員が多かった。研修員同士も仲良く、楽しい実習を受けた様子である。

これも一重に実習先である地方運輸局の実習担当者及び関係者の努力と配慮のお蔭であり、感謝いたしたい。

 

5. 改善の方向

本コースの研修は、既存の船舶安全・海洋汚染防止コースが見直されて新設されたものであり、今までの経験、研修員や講師の意見等を参考にして新しいカリキュラムを作成した。今回の研修員は、専門、興味がほぼ同じであり、全員が本国で船舶検査業務あるいはPSC業務に従事しているので、指導上大きな問題は生じなかった。

しかしながら、講義科目間の時間配分、研修員及び講師の言葉の問題等についてはこれからも検討し、関係各位の協力と指導を仰ぎながら出来るだけ改善し、研修員の期待に添うより実務的な知識を多くあたえられるような研修をしていきたい。

以上

 

 

 

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