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「海洋データ研究」に関する活動の総括と自己評価

(2000・12・4)

 

I. 研究の経緯

 

「海洋データ研究」は、1997年度から始まる5ヵ年計画のもとで実施されている。データーベースの更新・維持あるいはメタデータ(属性データ)の付加等ルーチンベースの仕事の他に、現在までに実施し、また実施しつつある研究・技術開発項目は

1)海洋物理学データ(水温・塩分等)

2)水深関連データ

3)海流データ

4)潮汐・潮流データ

である。これらはそれぞれ、3年間でまとまった成果を上げることを前提にしたもので、1997年に開始した1)海洋物理学データ(水温・塩分等)から順次1年遅れで実施されてきている。したがって、最後の4)潮汐・潮流データは2000年度に開始されたばかりである。それぞれの3年間の研究・開発のスケジュールは、項目により若干の違いはあるものの、

1年次:品質管理ソフトの設計・制作

2年次:ソフトの改良・データの管理処理、データセット作成

3年次:アトラス等のデータ・プロダクトの作成

を基本としている。現在、「海洋データ研究」4年次に入ったところであり、一応の終結を見ているのは1)のみであるが、それぞれについてかなりの成果を得てきていると自負している。

この他、国際関連活動や普及啓蒙活動にも力を注いでおり、これらについても、国内外から高い評価を受けている。以下に主要な成果を紹介し、また問題点を上げることによって、自己評価に代えたい。ただし、潮汐・潮流データに関しては研究開発を開始したばかりであるのでここでは触れない。

ここで強調しておきたいことは、「海洋データ研究」の成果は、かなり一般に知られるようになってきていることで、科学技術庁の科学振興費による研究の一翼を担うと共に、JAMSTECや国立環境研究所、海上自衛隊等から依頼される受託研究を行う等、受託研究数は増加する傾向にあることである。また、トラック協会からの受託研究が3年連続して得られたことも特筆すべきことと考えている。

 

 

 

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