日本財団 図書館


この調査では、今後20年間のラホール市における交通総合基本計画を策定した。この計画の主要部分の一つが、同市に対する大量輸送手段としてのライトレール鉄道輸送(LRT)システムの導入提案であった。

このプロジェクトでは、全長13km、14の駅を有する軽量鉄道輸送システムの建設が予定されている。提案中のシステムは、2002年までに1日およそ16万8,000人の乗客にサービスを提供することを想定しており、最終的には2020年までに1日およそ24万7,000人まで増強される予定である。このシステムはそれぞれが4両の予備車両を持つ2つの車両からなる18本の列車から構成される。道路中央を走る高架のほとんどの部分では、橋桁下の間隔は最低5.6mである。

このプロジェクトの資金は、日本の海外経済協力基金(OECF)がプロジェクト費用の85%を上限として提供することが提案されている。

OECFの第31回円借款交換公文がパキスタン政府と日本政府の間で交わされた。第31回円借款は、必要総額502億7,600万円に対して300億円を提供する(為替レートは1ルピー=3.02円)。残りの借入必要額についても、今後の円借款パッケージで提供される予定である。

費用および資金調達の主な特徴は以下の通りである。

 

プロジェクト総費用 4億9,420万米ドル

(166億4,900万ルピー (為替レート1米ドル=33.69ルピー))

パキスタン政府拠出分 24億9,740万ルピー(15%)

OECFの円借款 141億5,054万ルピー(85%)

 

014-1.gif

1983年から2006年の稼働車両数

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION