4.2.5 教育・訓練の現状における問題点
ミャンマー国は、IMOの規則により教育された船員を養成し、自国船の安全操船はもとより外国に対し船員供給を行うよう計画し、訓練課程もIMOのモデルコースに合わせて改正している。しかし、手持ちの機材は古く、故障の手当もできないほど予算取りにも困難している。現在彼等は、苦肉の策として外国船社と共同訓練をすることで場所の提供の代わりに一部の機材の整備を実施させ、少しでもIMOのモデルコースに合った教育を実施しようとしている。
しかし、既存の機器は古くIMOの規定に合ってないものもあり、十分な教育が実施されるとは思えない。また、教官もパートタイマーの者が多く、施設の方針通りの教育ができているのか不安がある。
この国の船員は、若者のあこがれの職業ということで非常に質のよい生徒が集まっており、現在ここを卒業して外国に勤める船員は評判がよいが、旧式の機材での訓練は船員の質を降下させていくのではと心配される。
4.2.6 将来計画
前に述べたように新人教育の生徒数を300人に増員させる計画を持ち、IMOのモデルコースに合わせた訓練を実施するため、教育機材の整備を考えている。その主なものは、下記のとおりである。
(1) 航海訓練機器
1) クロノメーター
2) GPS等
(2) シーマンシップ訓練機器
1) マグネットコンパス
2) レスキューボート等
(3) 工場実習機材
1) 旋盤
2) 溶接機
3) 操船システム模型等
(4) 機関部訓練機材
1) 機関模型等