日本財団 図書館


1. 研修用ソフト制作の目的と全体フレーム

 

1-1. 目的

JTCAでは開発途上国に対する技術協力の一環として、途上国政府職員等を招聘した「都市公共交通コロキウム」を開催しており、平成11年度は日本における都市公共交通システム整備の事例紹介を中心としたプレゼンテーション用ソフトの開発を行った。

これは途上国の人たちにもわかり易く図や表を用いて、我国における都市交通システムの特徴や導入にあたっての留意点を整理したものである。途上国の人たちが都市交通計画を進める際の検討材料として、主に技術的な視点から我国の実情を紹介し、途上国の人たちにとって、それぞれの国情に見合ったシステム選定を行う場合のヒントとして活用されることを指向したものである。

 

一方、都市公共交通システム整備を実現するためには、以上の技術、計画的な事項に加えて財源、制度、運営等、事業を具体的に進めるための手段の整備が重要である。如何に緻密で優れた計画であっても、これを実現する財源手当てや事業化のための法制度、運営ノウハウがなければ効率的な事業は望むべくもない。

このため我国の都市公共交通システム整備の実例から、そこで活かされた手法、運営ノウハウ等を学ぶ事が重要と思われる。

これらを背景に今年度業務では都市公共交通システム整備に関する財源、制度、手法について、国内事例に基づく整理を行う事とした。

 

 

 

目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION