このデータからわかることは、2、3の都市を除いて、省都ですら一つの都市に計画あるいは設計中の鉄道路線は1本しかないということである。中国の大都市の約60%は、公共交通については未だ初期的段階にある。従って近代的な公共交通システムを構築するには、やるべきことがまだまだあると言わざるを得ない。
◆上海
上海は中国でも最大のメトロポリタンで、人口は1,300万人以上である。1998年の上海統計報告によると、公共交通に対する投資は急速に増えている。1997年の投資額は前年の30%増しであるが、1997年の都市インフラに対する総投資額の3.7%にしか過ぎない。都市インフラ整備の分野で公共交通への投資の割合を拡大することが、都市計画の専門家にとっての急務となっている。