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11.5.3 頻度

 

海上輸送サービスが道路輸送サービスと同頻度のサービスを行うことを望むことはできない。このため海上輸送は絶対的な費用優位性を提供する必要ある。しかし、海上輸送が合理的な頻度でなければ、重大な費用低減がなくても、一般の貨物輸送サービスが利用されるであろう。必要な頻度は路線距離及び費用節約の程度により変わるが、道路輸送と競合できる理想的な短距離沿岸フェリーサービスは最低それぞれの到着港向けに毎日運航されていることと考える。

 

11.5.4 運送時間

 

運送時間の重要性は輸送サービス及び輸送貨物により変化する。安価なバラ積み貨物では、運送時間は比較的重要でなく、荷主は道路輸送に比べ非常に長い輸送時間でも甘受することもある。

 

11.5.5 良好な貨物取扱状態

 

貨物の紛失又は損傷に対し認識されているリスクもまた、沿岸輸送をより活用する際の障害になっている。低価格輸送で十分貨物をケアーすることができない場合には、海上運送中に貨物に対する損傷の重大なリスクがあることも多い。貨物の良好な取扱はこれらのリスクを大幅に減少させることができる。

 

11.5.6 利便性

 

最後に、沿岸輸送は一般的に道路輸送と比較して利便性が低いと見なされている。道路輸送の場合には書類は最小限のものであるのに対し、沿岸海上サービスによる貨物の輸送の際は、現在輸出と同程度の書類が必要であり、これがしばしば問題となっている。

 

 

 

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