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4.2.2 Ro-Ro船用用地の可能性

 

レムチャバン港のBASIN2は現在開発中である。開発は第1フェーズと同様の配置で、コンテナ船用の2つの向かい合う埠頭から成る。これらの埠頭それぞれの東端に屋外倉庫がある。

Sahaviriya社はバンサファン港からレムチャバン港へRo-Ro船を利用した鉄鋼輸送を提案し、同プロジェクト用に約20ライの保管場所を要求した。同社は、図4.2.2-1でCoと表された北埠頭の端の屋外倉庫を適当な用地とした。同用地は貨物を効率的にまとめるための区域を含んでいる。また、同区域は直前に停泊面がないため、リフトによる貨物の積降には不便である。しかしながら、Ro-Ro船が利用しやすい様、湾曲部は用地の南西角にある。同社は現在旅客船バースとして指定されている地域を、沿岸Ro-Ro船業務用に確保しておくようレムチャバン港に依頼した。提案は、レムチャバン港がバースの費用を波止場使用料及び貨物手数料を通じてバースの事業主から回収するというものである。しかし現段階では、同提案に関しては未だ合意に至っていない。

 

4.3 マプタプト工業団地港

 

同港はラヨーン県ムアン地区マプタプト小地区のマプタプト工業団地内に位置している。同港の開発はJICAの技術援助に支援され、OEFCのプロジェクトファイナンスを受けた。同港は、コンテナ船、一般貨物船及びタンカーに施設を提供している。同港の航路は水深12.5m、幅250mである。バースは2,700m防波堤により守られている(図4.3-1参照)。

マプタプトの公共バースは以下の通りである;

・1×2万重量トン船舶向け多目的バース、年間荷積み及び荷揚げ貨物116万9千トン

・2×5万重量トン船舶向け液体貨物用バース、年間荷積み及び荷揚げ貨物156万1千トン

・1×2千〜3千重量トン沿岸船舶用バース

 

これに加えて、数多くの民間バースがある。;

・3×Rayong Refinery社のバース、船長約110〜260メートルの船舶用、喫水約7.5〜11.5メートル

・5×Star Petroleum Refining社のバース、船長約70〜250メートルの船舶用、喫水約8.5メートル〜12メートル

・1×National Ferilizer社のバース、船長約183メートルの船舶用、喫水約10メートル

更に、港湾機能を拡大し、既存の港利用者の安全を高めるためのマプタプト港の拡張計画がある。

この第2段階の拡張により航路の幅を300mに拡大し、水深を12.5mから15mに浚渫する予定である。

化学肥料産業及びカリ化合物産業向けにバラ積用バースが同港に建設される予定である。

 

 

 

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