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3.3.2 輸送の現状

 

表3.3.2-1は、1998年の沿岸輸送発送地及び到着地について要約している。表からは、チョンブリが貨物の発送地として、またバンコクが目的地として重要であることがわかる。実際、バンコク、サムットソンクラーム、チョンブリが沿岸輸送貨物の総積量のほぼ40%を占めている。しかし、これらの平均輸送距離は非常に短く(91km)、貨物輸送(トン・キロメートルベース)への貢献度は約20%と非常に少なくなり、チョンブリ〜スラータニー、ナコンシータマラート、ソンクラー等の南部県間の貨物輸送規模とほぼ同程度となる。

表3.3.2-2及び表3.3.2-3は沿岸輸送された主要貨物の分類を、荷積み港及び荷揚げ港別に表している。主要な動きを以下の項で要約する。

 

石油製品(2,241万9千トン)

石油製品の荷積みは、ほぼチョンブリの石油精製所で行われている(同港での荷積みが全体の99%を超えている)。製品全体の約80%は非常に短距離で、バンコク及びその周辺地域又は東部沿岸地域に運送される。他の主要な到着地は、全体の10%超を占める南部地域であり、ソンクラー及びスラータニーの2地点にほぼ同量が運ばれる。

 

金属製品(26万6千トン)

本調査のケーススタディー貨物である金属製品の主要な荷積み港は、プラチュアップキリカン(バンサファン)である。商品の80%弱がバンコク向けであり、約16%がラヨーン向けとなっている。

 

ゴム(15万2千トン)

ゴムは主にラヨーン(68%)、チョンブリ(28%)で荷積みされている。これらの地点からサムットプラカーン(48%)及びスラータニー(44%)の加工工場へと運ばれる。

 

化学薬品(10万トン)

化学薬品の沿岸輸送は、ほぼ全面的にラヨーンからサムットプラカーンヘの航路であり、これが全体の95%を占めている。

 

セメント(8万8千トン)

セメントの沿岸輸送もペッチャブリーからチョンブリの一航路に集中しており、これが全体の90%近くを占めている。

 

 

 

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