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ジョーンズ・アクトが弱体化または廃止された場合、米国人は何の恩恵も受けない。同胞である海事労働者が職を失っても、米国人には何の得もない。連邦政府、州政府が必死に必要としている税収入を失っても、米国人には何の恩恵もない。外国海運業者に我が国の内航市場を明け渡すべきではない。そんなことをすれば、世界で最も儲かる内航市場に、外国建造、外国人配乗の船舶を一気に投入して、我が国の海運を攻略するであろう。

議会のメンバーである我々が、ジョーンズ・アクト支援をしない道を選んだ場合、米国の一産業の息の根を止める道を選んだことになるということを覚えておかなくてはならない。そうすることにより、内航水運の機能と責任を外国が所有し、制御し、外国人を配乗した船舶に引き渡すことになる。われわれは、完全米国産業が行ってきた何十億ドルもの民間投資を無にする道を選んだことになる。多額の助成を受け、概して無規制の外国海運業者に米国の内航輸送の支配権を与え、当該輸送の条件を決定する権利を与えることになる。外国海運が、運賃収入、税収、雇用を米国外へ輸出することを許すことになる。米国に税金を支払わず、米国の安全、環境、労働者保護に関する法律に従わず、米国人を雇用しない外国企業に米国市場を開放することになる。外国海運業者が米国船舶、パイプライン、鉄道、トラック輸送に不公正な競争を仕掛ける能力と権利を与えることになる。

我が国の経済的、軍事的安全保障には、米国所有、米国建造、米国人配乗の内航船隊が必要であるというのは常識であり、この常識は過去200年間成功してきた。ソロモン議員及び私と共に、議会のジョーンズ・アクト支持を強力に再確認する超党派決議案を支持するようにお願いする。

 

 

 

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