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ライナー部門

付録4はオーシャン・シッピング・コンサルタンツ社の集計による、世界のトップコンテナ会社75社に含まれる米国のライナー会社上位7社の保有船リストである。米国で一番大きいのはなんといってもコンテナ船創始のシーランド社であり2番目がアメリカン・プレジデント・ライン(American President Lines: APL)、3番目はクローリー・マリタイム社(Crowley Maritime Corp.)である。

これらの諸社は1990年代後半に外国の海運会社に買収されているので、同じ運命にあったライクス・ライン(Lykes Line)と共に次章で述べることとする。米国のライナー会社で上記4社以外で世界のトップ75社に入るのはアトランティック・コンテナ・ライン(Atlantic Container Line: ACL)、アンチラン・マリン・シッピング社(Antillean Marine Shipping Corp.)、及びマトソン・ナビゲーション社(Matson Navigation Company, Inc.)の3社である。

 

アトランティック・コンテナ・ライン(ACL)

ACLはニュージャージーに本拠を置く独立コンテナ会社である。北大西洋航路に3,100TEUのRO/ROコンテナ船を配船し、1997年には4,560万ドルの利益を計上している。ACLは付加価値の高い貨物の輸送に焦点を当てている。1996年におけるコンテナ積み荷効率は85%、RO/ROスペース効率90%、カーデッキ効率58%であった。

ACLは今迄にも他のライナー会社との合併を希望してきた。荷役会社のホルト・グループは北大西洋のコンテナ輸送に興味を持ち、40ノットの超高速コンテナ船を計画しているFastShip社にも出資している会社であるが、すでにACLの16%の株式を所得している。ホルト社はACLを買収する程の資金を得られず、買収は失敗に終ったが、今後ホルト社のACL買収が実現する可能性は大きい。

 

アンチラン・マリン・シッピング社(Antillean Marine Shipping Corp.)

アンチラン社はフロリダ州に本拠を置く会社で、米国東岸とカリブ海の航路に従事する120TEUから162TEU迄のセミ・コンテナ船を運航する会社である。現在週2回マイアミからPort-au-Prince、Rio Haina、Boca Chica、Puerto Plata、La Romana航路の運航を行っている。

 

 

 

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