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2] 輸送総量の将来予測

次式を用いて表4.1-1に示した各年の貨物量(TNim)を輸送総量(TRim)に換算した。

 

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貨物量から輸送総量への換算に用いた航路ごとのマイル数(Dp)は、海事産業研究所が整備した資料及びFearnleys(1999a)16から作成した。TNの航路区分は、例えば東アジア地域間など必ずしも国を基点としたものではない。そのため、ここで設定したマイル数を適用することの妥当性を検証するため、1997年について本計算で求めた輸送総量と、別途Fearnleys(1998)が集計している輸送総量の値を表4.1-3で比較した。これによると、荷種により多少のばらつきはあるが、全体としてほぼ同程度であり、将来のトンマイルベースの輸送総量も同様の手順で予測することは適当であると考えられた。

2010年以降は貨物量の予測と同様に、2000〜2010年までの11年間の荷種ごとの輸送総量(TRim)増加傾向(表4.1-4)が2011年以降も継続すると仮定した。つまり、2000〜2010年の11年間の輸送総量を直線近似し、その傾きを年増加量とした(表4.1-5)。

船種ごとの輸送総量の将来予測の結果を図4.1-1にまとめて示した。

 

表4.1-3 荷種ごとの輸送総量(TRi)の推定値と統計値の比較(1997年)

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*) 造船業基盤整備事業協会(2000)で使用されたトンベースの実績値に発地−着地別にマイル数を乗じて求めた。発地−着地別のマイル数は、海事産業研究所が整備した資料、Fearnleys「World Bulk Trade (1999)」等より作成。

**) 統計値は、Fearnleys「世界バルク貨物輸送」より引用。

 

16 Fearnleys(1999a)「世界バルク貨物輸送」

 

 

 

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